治療院経営ラボ、代表の松村です。

SNSの投稿を見たり、治療のセミナーなどに行ったりすると、よく目にしたり耳にしたりするお話が、治療の勉強ばかりしてきて経営やマーケティングの勉強をしていないという内容。

 

「俺は経営やマーケティングの勉強してないから院の売上それほど良くない。でも来院してもらった患者さんには誠心誠意やってきて喜ばれてる。家族には負担かけてるけど我ながら良い院をやっている!」

 

みたいなことを言ってる先生もおられます。
残念ながらそれ、単なる自己満足です。

ムカついたでしょうけど、もうちょっとだけ読み進めてみてください。

あなた、それを患者さんに言えますか?
言い換えれば、

 

「僕の家族の犠牲のもとにあなたの健康を取り戻しているんです」

 

と患者さんに言うということになります。

あなたの院に来られてる患者さんは「ありがたいな〜、先生の家族犠牲にしてまで我々に尽くしていただいて。これからもどうぞ先生の家族を犠牲にして僕らの身体治してってね」なんて言うでしょうか?

もし言うような人間なら来なくなっていただいたほうがいいですよね?

本来は、経営やマーケティングの勉強と治療の勉強とは両輪なのですが、そうじゃないと思い込まれている先生にぜひ最後まで読んでいただき、逆に経営やマーケティングの勉強の意欲を高めてもらえたらなと思って書かせていただきます。

 

3C4P分析

いきなり数字とアルファベット・・・
だから経営やマーケティングってイヤやねん、と思われそうですがちと我慢してください。

MBAを取るために学ぶことの中に、3C4Pというものがあります。
それぞれの要素の頭文字を取ったものですので、合計7つ、1つずつ解説させていただきます。

※本来は3Cの視点で4Pを分析する、と言われたり、一部にSWOT分析というものを取り入れて・・・・みたいなのもあるのですが、難解になるのでほんの入口だけを紹介させていただく形にします。

 

顧客分析(Customer)

大きな事業であれば市場規模だとか景気の動向なども含まれますが、治療院経営であればまずは患者さんについてです。
自院の患者さんで一番多い主訴は?年齢は?性別は?というカンタンなことから分析していくだけでも、先生の院はいったいどんな人に必要とされているのかがわかります。

「俺は肩こりから骨折まで全部診れる!」というお話ではありません。
数値化したデータによって、決めることができます。

 

自社分析(Company)

普通の事業であれば、会計データを引っ張り出しての利益率や原価率って難しい話もありますが、自分1人でやってる院なら自分自身の分析になります。

ここで大切なのは、自分の欠点にもしっかり目を向けること。
キラキラ系にありがちな「良いところ伸ばすと悪いところ消える」なんてことはありません。
欠点は、何がどう欠点で、どのように直すかを考え実行しない限り消えませんので。

ここに技術レベルがどれくらいか、というのも入ってきます。

 

競合分析(Competitor)

普通の事業であれば、ライバル会社の売上や営業利益などの会計データを分析したり、広告宣伝費用の数値がどれくらいかを算出して難しいことを考えますが、治療院なら自分の商圏内で、同じような規模であったりターゲットであったりする院がいったいどんなことをしてるのか、そこの先生はイケメンかどうか(笑)、治療代金はいくらなのか、受付時間は?などがわかれば十分です。

 

商品・サービス(Product)

まさに治療そのものです。
ただ、それだけではありません。
治療院では、先生そのものが商品です。
技術力もさることながら人間力も必要になってきます。

また、受付対応もかなり重要です。
患者さんが来院されてから帰るまでのすべてが商品と言っても過言ではありません。

※ここでよく勘違いする先生がいるのですが、機械は商品ではありません。商品のメインはあくまでも「治る、改善するという結果」です。

 

価格(Price)

問題はここですよね。
利益を残せる価格設定にしなければいけないのですが、なぜか「武士は食わねど高楊枝」的な価値観で安価すぎる価格設定になりがちです。
本来、先生や先生の家族が疲弊していくと本当に良い治療はできないものです。
ある程度は自分自身が充実してる必要があるのです。

また、技術の研鑽のためにセミナーを受講するにも受講料や交通費というお金が必要になります。
だからこそ、単に安価にするのではなく、適正な価格設定をしていく必要があるのです。

ただ、最近は「こんなクソ田舎でも〇万円の治療が・・・・」というコピーもありますが、単に高けりゃいいってものでもありません。あくまでも適正かどうか、が重要なのです。

 

立地・流通・販路(Place)

僕たちに流通経路は関係ないので、本来は立地となります。
ただ、立地学というのがあってそれで分析して良い立地で開業するのがいいのですが、すでに開業してる先生はそういうわけにいきません。

自院の立地が良いのか悪いのかを知るだけでも、それに応じた戦略を立てることができます。

ちなみに、僕の院は立地が超悪いです。
そんなことはわかって開業してましたので、開業当初から〝あること〟を決めて経営していました。
ここでは長くなりすぎるのでその〝あること〟については割愛しますが、このおかげで自費に切り替えてからもすぐになんとかできたように思います。

 

販促・広告(Promotion)

ここでようやく宣伝です。
散々分析した結果、自分の院ならどのような内容の広告とどんな媒体で、いつやるのかを決めていくことが大切になります。
だから、ありがちな「反応率〇%のチラシテンプレをプレゼント」なんてのに飛びついてしまうのは、経営やマーケティングの原理原則を知りませんって言ってるようなものなので、悪徳コンサルからすると、「僕だまされやすい何も知らない無知で〜す」と手をあげているようなものなのです。

 

治療の勉強をするということを経営的に見てみよう

さて、ちょっと小難しかったかもしれませんが、経営の予備知識として3C4Pについて表層だけちょこっと知っていただきました。では、これをもとにして治療の勉強をするということはどういうことかを考えていきましょう。

3Cの視点でなら、自社と顧客、すなわち自分と患者さんで考えると治療の勉強をしてレベルアップしていくということは必須になります。

4Pの視点でも、商品、サービスと価格で考えても治療の勉強をしてレベルアップしていくことは必須になります。

飲食店が美味しさを求めるように、僕たちは治療の勉強をしないといけない。
特に1人院であればあるほど、テナントの規模や広告宣伝費などにコストをかけられない分、多店舗展開をしているところや、FC展開しているところに負けないためにも必要不可欠なのです。

 

経営の勉強をすると面白い現象が起こります

これはラボ会員の先生方の中で、ラボの内容をちゃんと実践された先生が口を揃えておっしゃることがあります。

それは・・・・

 

 

「治療効果が上がった」

 

 

というもの。
わからない先生からすると「ウソつけ」と思われるかもしれませんが、実は当然なのです。

だって、3C分析では思いっきり患者さん目線で思考するんです。

例えばそれをしっかり行うと「腰痛の患者さんは腰痛だから来院するのではない」ということがどういうことなのかが理解できます。

そうすると、治療のアプローチ法が変わります。
自分のネタ(要するにテクニック)に変わりがなくとも、正しいアプローチができるようになるので、効果は上がって当然なのです。

 

まとめ

さて、いかがでしたか?
意外かもしれませんが、経営と治療は深いところでつながっているのです。
今回の記事を読んでいただき、その片鱗だけでもイメージしていただければ幸いです。

治療家はよく「身体のバランスを」と言います。
身体と一緒で院経営もバランスです。

技術の勉強だけってのも、本来は偏っているのです。

そして食わず嫌いはいけませんし、過去に胡散臭いコンサルに騙されたり、胡散臭いセミナーに行って嫌な思いをしたことがあるかもしれませんが、そういう悪徳業者ばかりではないので、ぜひとも経営も学んでいっていただければ幸いです。

 

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