治療院経営ラボ代表の松村です。
先日、内司先生の縦巻き横巻き理論講座を開催させていただきました。
外部受講生数名とラボ会員30数名が受講されました。

総勢40名弱の柔道整復師の先生がいたのですが(感染対策ちゃんとしてます)、その中で保険で経営しているのはラボ会員の中では入会したばかりの4名ほどの先生と外部の先生だけという状況でした。

よく考えたら、普通は逆な状況です。

あ、「俺は自費やってる」って主張してる先生の中に〝保険+自費〟の先生もおられますが、それは自費やってるとは言いません。
あくまでも、肩こりや腰痛を置き換え請求していない先生だけが「自費」なんです。

外傷がどうちゃら、と自院にたくさん患者さん来てると宣伝してる田舎の院でも、外傷以外を請求しちゃってるならそれは違法。
えらそうに外傷どうちゃら言っても、やってることは整形外科で普通にやってることレベルで、それ以上もそれ以下もないので、他人にえらそうに教えるなら、まずは自分が違法やめとけよって話になるだけです。

話を戻します、というか本題に入りましょう。

僕が保険をやめた理由

僕が自費移行したのは2013年。
2012年12月をもって、取り扱いを辞めました。

あの頃は、厳しくなってきていたとはいえ、回答書を送付してくるのはほんの一部の保険者だけでしたし、正直「まだまだ保険でやれるやん」という意見が多かったわけですが、2つの理由から自費移行を決断しました。

 

理由① 業界団体がクソすぎる

当時僕は、柔整師を代表して厚労省と交渉できる唯一の団体と自負している会で執行部までやっていました。
詳細は過去の記事にも書いていますが、〝元・えらいさん〟と〝現・えらいさん〟が、「肩こりも請求しろ」「若いお前ら(当時の僕たち)行政にビビって単価下げるから保険者が調子に乗るんだ」「経営者マインドを持て。肩こりは首を痛めて出るんだから頚椎捻挫で請求してもいいんだが、それだけだと単価が低いから、どこか2部位目を足せ!お前ら(僕たち若いやつら)は甘すぎる!」と言ってきたから。

現・えらいさんに到っては当時の副会長ですからね。
これ、もし録音しててマスコミにでも持ち込んだら〝不正指南〟ですよ。

それ以外にも、保険を使えるのは柔道整復師の権利だとか(←そもそもそんな権利はなくて、あるのは国民が捻挫や打撲の際に療養費で柔整の施術を受ける権利だけ)間違ったことばかりをお酒飲みながらえらそうにほざいているのを見て、

 

「業界を代表していると自負している団体がこんなしょーもないレベルってことは、この業界も終焉に近い。保険に頼った経営をし続けるってことは、こいつらと同じ穴のムジナなわけで、自分も終焉が近い。こんな奴らと心中はイヤだ」

 

と思ったからです。
政治家を動かしてとか言ってますけど、政治家もバカじゃない、いや、バカが多いですが、ある程度はわかるちょっとバカ程度な政治家が多いわけですが、さすがに不正のお手伝いはできませんから、政治力なんて発動できないですし。

そんな理由から自費移行を決断しました。

 

理由② 経営上の理由

理由①は、どちらかというと最後のきっかけのようなもので、元々危機感を持ってはいました。
というのも、僕の院は開業してすぐに1日80人程度は来院される整骨院になったのですが、スタッフの雇用(教育)を諦め、1人院(受付スタッフは別)に切り替えた経緯があります。

1人院になって、1日40〜60人近くを1人で診ていたわけですが、40人を超えると結構しんどい。笑

で、2012年のある月にレセプト作業をしていて、違和感を感じたのでふと2010年だったか2011年だったかの同月のデータを引っ張り出したんです。(何年か記憶に残ってないので、もしかするともっと前かもです)
するとたまたま2011年と2012年のその月のレセプト枚数が全く一緒だったのですが、請求額がべらぼうに下がっていたのです。

たしか3割くらい減っていたと思います。

同じ仕事量(レセプト枚数が同じ)なのに、行政がやれ「はいこれは駄目」「はい、あなた稼ぎすぎ」「はい、理由書くの追加ね」などという、気まぐれで売上が左右されるのっておかしくないか?と思ったんですね。

保険者の顔色見て、行政の顔色見て、自民党にペコペコして・・・

って、まるで下請けや孫請け業者のストレスで健康害した工場の社長みたいやな、と。
そう思ったんです。

治せる柔整師の先生のところで治療してもらって、それが「かっこいい」と憧れて自分も柔整師になったのに、むっちゃカッコ悪いやんけって絶望したんです。

だから、自費移行を決断しました。

 

 

保険を辞めるのではない、というお話

いきなり何を言ってるんだ、と思われるかもしれません。

ただ、僕も当時は勘違いしていましたし、今も多くの柔整師の先生が勘違いをしているのですが、辞めるのは保険を扱うことではないのです。

たとえ日数を足さなくとも、たとえ来てない人を来たことにして請求してなかろうとも、捻挫や打撲や挫傷以外の症状を、それに置き換えて請求している時点で〝不正〟〝違法〟なわけですよね。

やめるべきは〝違法行為〟なのです。

よく「保険な〜、辞めたいねんけどなかなか難しいわ。保険じゃないと売上出されへんし。リスクなく自費に変える方法あったらすぐやんねんけどな。家族も抱えてるし」なんて言ってる人います。

この場合の「保険を辞めたい」ってのは、保険の取り扱い自体を辞めたいわけじゃなくて、置き換え請求している、すなわち違法行為をしているのを辞めたいということです。

例えば万引き。
これは窃盗ですので違法行為ですよね。

書き換えてみましょう。

「万引きな〜、辞めたいねんけど万引きせな生活でけへんわ。リスクなく万引きやめて普通に生活できるようになるなら今すぐ万引きやめんねんけどな。万引きで家族食わせてるし」

と言ってるのと同じなんですよね。

 

あなたが辞めるべきは保険ではなく、違法行為なのです。

柔道整復師であるあなたが違法行為をし、そしてその違法行為を辞められないと言ってる限り、柔整業界はいつまでもクリーンにならないのです。

業界としても、迷惑千万なわけです。
生きてるだけで迷惑をかけているというその事実に気づきましょう。

 

 

アルコール依存症のお話

いきなり話が飛びますが、少しお付き合いください。
僕の院は、アルコール依存症の人が受診されることがあります。
特性上、すぐに来なくなりますが。

なぜ来るかというのは、膵炎の治療をしている関係で全国から問い合わせやご予約をいただくわけで、膵炎が治らないという患者さんの中に一定すうアル中の人がいるからです。

膵炎治療ってのは医者の治療、すなわち断酒、食事制限と投薬が必須になるのですが、アル中の人は断酒ができません。
治療前から

「お酒飲みながら治したいんです」

と言ってくる人もいますし(無理なのでお断りする)、

「仕事の付き合いで〜」
「どうしても断れない飲み会で〜」
「みんなが飲むので〜」

などと言って、酒をやめません。
なので膵炎も治りません。

最終的に僕もお断りすることになります。

ひどい人って、予約しておいてドタキャンを繰り返すんですよ。
なぜなら、酒飲んじゃうから。

 

さてさて話を保険使ってる先生に戻しましょう。

自費にしないといけない、要するに、違法行為を辞めないといけないということは頭ではわかっています。
しかし、いざそのために何かをする、となると・・・

 

「今来てる患者さんが〜」
「会(業界団体)の役やってるし〜」
「家族がいるから〜」
「子供が来年受験で〜」
「まだ借金あるから〜」
「うちなんて単価低いから〜」
「来年から〇〇をスタートさせるし〜」

 

などという言い訳をしてくる先生がいます。

アホか、アホなのか?

違法行為を求めてきている顧客を大切にしたいとほざくのか?

業界団体はお前がいなくなっても何も困らない。引き留めてるのは違法仲間が減るのが寂しいだけ。

家族に言うのか?お前らは俺の違法行為のおかげで食えてるんだ、と。

子供に言うのか?お父ちゃん、しっかり違法行為で稼いでやるから安心して大学行けよ、と。

金融機関に言うのか?あなたに支払った金利は犯罪で得たお金です、と。

万引きで警察に捕まったとき「いや、僕はほら500円ですやん。みんな1万円くらいの万引きしてますやん」って行って罪に問われなくなるのか?

違法行為したまま、むしろそれが収益ベースのまま、それに頼って何か新しいことをして果たして上手くいくのか?

そう、保険が辞められないのは、もう依存症なのです。

 

本来、どんな商売でも基本は、サービスや商品を提供し、その相手からサービスや商品の対価をいただくもの。
保険だと、本来10の価値があるものを提供するが、国が7〜9負担してくれるから、提供を受ける側はかなりお得になるということになる。

だが、それを悪用し、1〜3の質のサービスや商品を提供し、その対価だけを相手から受け取り、残り7〜9割を保険者からいただく。
しかも、本来であれば保険が効かないはずのサービスを、あたかも対象のもののように偽って。

だから大して治療の勉強せずとも、愛想よくヘラヘラしてマッサージしておけばよかったり、自費に変えて「治せない」って悩むこともない、甘い甘い世界なわけです。

だからこそ、依存症になっちゃうんですね。
たいして頑張らなくても、そこそこ食える。
そりゃ、普通の商売のような厳しい世界に入るのは無理です。

でもね、あなたの家族は違法行為を望んでいるのでしょうか?

違法行為して、摘発にビクビクしてストレスをためて・・・・

それで家でイライラしてたり疲れて家族サービスしてなかったりってなったら、家族は「仕方ないね、お父さん私たちのために犯罪犯して疲れてるからね」と納得するのでしょうか?

 

結局、あなた自身が本気で「違法行為を辞めたい!」と強く想い、行動しないことには何も変わらないのです。

ただ、アルコールや薬物の依存症と違うのは、一度自費の世界に入ると「もう二度と違法行為はしたくない」「もう二度と違法を求めてくるような人(保険患者)とは関わりたくない」と思えるようになるので、保険の違法行為に関しては二度としなくなることがほとんどなのです。

ただし、禁断症状はあります。
挫折する人もいます。
でも、それは結局それまでの人。

いつか摘発されるその日まで、自分を偽り、家族にウソをつき、違法行為をし続けるのでしょう。

 

 

自費にするにはどうすればいいか?

正直なところ、この時期(この記事を書いている2021年現在)でもなお保険に依存しているという先生の場合、今さら自力での自費移行は不可能です。

自力でできるなら、もうとっくにできてます。

幾度となく、「自費にしたい」と思ったことでしょう。
その度に、依存症レベルの言い訳をして先延ばしにしてきた結果が「コレ」なわけです。

更に悲惨なのは、保険でやっているにも関わらず月商100万もいってない先生は、自力で自費にしてしまうと単に患者さんが来なくなって潰れるだけです。

安売りしても人が集まらないところに、負担額10倍にして人が集まるはずがありません。

もしそうなら、もうあなたの院は〝詰んで〟いるんです。
なのでもう、自力でどうこうできるレベルではないのです。

今までのダメでクズで違法行為をしている自分を捨て、先に成功した同業の先生や経営の専門家に指導を受け、まずは違法行為をしない治療家になり、真っ当な経営者に変わらなければいけないのです。

今回はかなりキツイ言い方をしましたが、これが現実。
治療院経営ラボに入会していただいても構いません。

ただし、依存症の克服には時間もかかりますし、今まで違法行為をして甘えていた部分を修正するので厳しい部分もありますが、入会して素直に受け入れ実践していって、変わらなかった先生は一人もいませんでした。

本気で違法行為をやめたい、自費に移行したいという先生はこちらからご入会ください。
※最初はスタンダード会員でOKです。

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