治療院経営ラボ代表の松村です。
今回の記事は未だ保険を使っている柔整師の先生の中で、やはり捻挫や打撲、挫傷ではない慢性的症状をそれらに置き換えて請求することに罪悪感を感じ、「できれば真っ当に、真っ白な経営で家族にも友人知人にも胸を張っていられる人生を送っていきたい」と思っておられる先生にこそ最後まで読んでいただきたい内容です。
では早速本題。
自費移行の方法2選
まずは自費移行には大きく2パターンの方法があります。
①ソフトランディング型
半年〜1年程度かけて、じっくりを自費移行していく方法です。
具体的には、まず完全予約制にして新患は自費、保険患者は窓口料金を値上げし減らしていくという方法です。
これをしっかりラボのメソッド通りに実践していくと、綺麗な形で目標時期に自費移行できてることが多いです。
ただ、デメリットもあります。
それは移行期間が長いことで、ダレてしまいます。
自費患者さんも増え、なおかつ窓口料金を値上げした分保険患者が減っても売上があがるという現象が起こるため、最後の「保険やめる」ができなくなる傾向があるのです。
心が弱い人は実はこの方法はダメなのかもしれません。
②ハードランディング型
いわゆる〝いきなり自費移行〟というやつです。
僕がそれですね。
10月末の社団の支部総会で社団幹部の体たらくにキレて「保険なんてやめてやる!」と翌年1月から保険をやめました。
当時はこれが精神的に非常にキツく、本当に自殺を考えるほど追い込まれたので一時期僕は他の先生にはソフトランディング型を強くおすすめしていました。
しかし、せっかく自費移行目前で期日を延期する先生が数名出たことと、ハードランディング型で成功者が続出したことで考えを改め、どちらかを選択していただくようにしています。
とはいえ、一気に保険の収入が減るので資金繰りやストレスはハンパないです。
そのかわり、いわゆる〝ケツに火がついた〟状態なので、サボらず実践するので短期間で成果は出やすいです。
多分ですが「ストレス×労力×時間」にしたら結局ソフトもハードも同じような数値になるような気がします。
自費移行に理由は必要ない
自費移行する際、多くの先生はその理由をどうしようか悩みます。
実は理由なんてどうでもよくて、保険で安くもんでもらいたい患者さんたちは、ただ安くもんでもらえるのか否かしか興味がありません。
どれだけ正当性のある理由を並べ立てても、安くもんでほしい患者さんは来なくなるし、テキトーな理由を言っていても本気で治したい患者さんは来てくださいます。
とはいえ・・・・
とはいえ、理由がないのは落ち着かないという先生がほとんどではないでしょうか?
最近ならインフレなので「昨今の事情を鑑み・・・」でも全然いいんですが、政治のせいにしておくのも手です。
例えば僕の場合は、2009年に民主党に政権交代し、まあ色々やらかしまくっていて世間の不満がたまりまくり、2011年の東日本大震災でリーダーシップのなさを露呈し、実際に「2位じゃダメなんですか?」の事業仕分けで柔整がかなりやられていました。
そして社団でのゴタゴタ・・・というか当時の役職者と大御所気取りのじいさんが我々にもっと不正請求をしろという不正指導を堂々と行ったことがどうしても許せなくて、僕は2012年で保険をやめ2013年から自費にすること決めたわけですが、そのときに使ったネタは民主党でした。
医師会も歯科医師会も自民、民主両方推薦という意味不明なことをした中、柔整師会は自民オンリーで見事負けたので目の敵のようにやられていたのもあったし、さすがにあの政治では嫌いになるってもんです。
なので、全部民主党のせいにしてやろうってことで「民主党が柔整を叩くから来年から保険使えなくなる」と言い切って自費移行しました。
2013年になって「他の接骨院、まだ保険使えてる!」と抗議してきた人が2名いましたが「あ、あれは不正してはるんです。本当は使えない症状なのに使える症状だと嘘ついて請求してます。僕は不正したくないので保険使いません」と〝本当のこと〟を言い切って終了です。
なぜ2025年は自費移行に取り掛かるチャンスなのか?
実は今年にもあったのですが、マイナ保険証です。
12月よりマイナ保険証の読み取りマシンを導入しないといけなくなりましたが、このタイミングで「当院はマイナ保険証を取り扱わないため保険による施術は12月以降いたしません」と通知を出して自費移行するのはかなり良いタイミングです。
実際、ラボに入会されてすぐの先生もこれを目指して取り掛かり、無事自費移行されました。
2025年12月より、現行の保険証はすべてマイナ保険証に移行されます。
もちろんマイナンバーカードを持ってない人には証明書発行などをしていくようですが、まあ何年かかけてじっくり移行させるやり口は日本の得意とするところです。
別にマイナ保険証だから・・・とか関係なく、こういうふうに行政が結構大きく物事を変えるときは「変わる」ということに患者さんが慣れているので反発が起きにくいんです。
先述したように、本来は理由なんてなんでもいいんです。
ただ、なるべく責められたくはないから、自分以外の他に責任を押し付けちゃいましょう。
特に政治家なんて普段クソの役にも立っていませんよね?
社団にぶらさがってえらそうにしてる自民党議員なんて柔整師のためにな〜〜〜んにもしてませんやん。
行政にしてもそうです。
結構税金払ってても別にすごく優遇されるわけでもなく(JALやANAならステータス会員とかあるのに)、ただむしり取られてるのに役所に行ったら無愛想で態度悪くてダラダラ仕事して・・・・(地域差あり)
そんなんなんですから、せめてこういうときに役に立っていただきましょう。
まとめ
本来自費移行はいつからでもできるのですが、どうしても我々柔整師・・・特に真面目な先生ほど何か理由やきっかけを欲しがります。
そういう意味では、すでにわかっている来年の予定から逆算してきっかけを掴むのはありだと思います。
地方で大きな箱でたくさん患者きてえらそうにしている柔整師もまだまだ多いですが、保険で置き換え請求してるならアウト。
そんな院なんて目指してはダメです。
小規模の個人院でも、不正をせず真っ白な経営でしっかり収益を出すことは可能。
それこそ、自分よし、患者よし、社会よしの三方よしです。
あなたは自分のお子さんが大人になったときに「お前のために俺はやりたくもない不正をずっと続けてやってきて、養ってきたんだよ。お前は不正請求で成長できたんだよ。他の納税者に感謝しなさい」なんて言えますか?
たとえばあなたが小学校や中学校時代の同窓会にいって、他にも経営者がいたときに「僕はまあ不正で経営成立してるんでちょろいんだよ」って胸を張って言えちゃいますか?
無理ならまず自費移行。
は???外傷?
雪山行くかモンゴル行くかしかないですやん。
日本の都心部では整形外科でも外傷それほど受診しないのに、接骨院に何部位も捻挫した人いっぱい通院してるわけがないですやん。
は???交通事故?
たしかに事故被害者の方々の救済は大切。
でもね、僕たちは治療家。
本業以外いたしません、の姿勢も大切。
慰謝料増額とかで欲深い詐欺師のような交通事故被害者とつるもうとする暇があるなら、技術研鑽して地域の人々の身体をよくしてあげましょうよ。
煩雑な事務仕事、そしてちゃんと被害者に損をさせないようにするためには事故独特の法律的な知識の勉強などしなければなりません。
臨床的なことを言うと、ガチできっついムチウチ治すならエビデンス云々な治療はできませんから、もしカルテが裁判の材料にでもなってしまったらどないせいっちゅうねんな話になります。
あえて言いましょう、事故なんて扱わなくても飯は食えますよ。
ちゃんと医師が診断書出した部位だけで扱うなら、僕は自分の自費の価格のほうが単価高いですから、わざわざやる必要なんてありませんよ。
保険を使う、事故にすがる・・・・
これは下請け業者が元請け業者にぶら下がってる構図です。
元請け業者になりましょうよ、ということです。
置き換え請求に罪悪感を感じてる先生、ぜひラボに入って真っ白、真っ当な経営を目指してください。
我々理事だけでなく、同じ理念を持ちすでに実現された多くの会員の先生があなたの味方です!