柔道整復師の外傷診る、診ない問題の本当の論点とは?

治療院経営ラボ代表の松村です。

僕は元々柔道整復師に憧れて業界に入りました。
中学生の頃から「接骨院の先生になる!」と、まだ柔道整復師という免許の名前も知らなかった頃から決めていました。

なのに当時の業界事情でなぜか先に鍼灸師になったわけですが、僕の場合は鍼灸の卒論でも捻挫を扱うほどに、鍼灸なんてどうでもよくて(当時は)、柔整LOVEでした。

また、僕が業界に入った頃は、まだ毎朝包帯を巻くことから始まり、捻挫ならほぼ毎日何人も受診し、骨折や脱臼も診ることができた時代。
初めて鎖骨骨折の整復の助手をしたのは、まだ鍼灸科にすら入る前でした。笑

整形勤務のように、あらゆる外傷を経験したわけではないですが、開業してからのことも含めると、コーレスやスミスなどの代表的な骨折から、コットン骨折はなんと2例遭遇することができました。(コットン骨折はもちろん病院に送って即OPEでした)

元々柔整師になりたくて業界に入り、外傷を診る楽しさも知り、さらに言うなら柔道五段でそこそこ柔道もやり込んでた柔道整復師の権化のような僕が外傷診る診ない問題の本当の論点についてぶった斬っていきたいと思います。

 

外傷を診ることができない柔道整復師の増加について思うこと

昔、僕はどちらかというと「柔整師のクセに外傷触れないとか終わってるよね、柔整師やめろ、柔整師って名乗るな」と思っていました。

自分が開業したのが2005年、すでに外傷はかなり減っていましたが、それでも肩関節脱臼や顎関節脱臼は年間に数例、骨折系も手の舟状骨骨折やコーレス系の不全骨折なら年間数例、捻挫や肉離れは毎日診ることができるという状況でした。

肘内障は週に数例はありました。

それが5年経つ頃には、僕が柔道の指導者をしていたので教え子の外傷以外はたまに捻挫や肉離れの患者さんが来る程度になり、骨折脱臼はよほどのことでしか診ることがなくなってきました。

僕の院がある地域は、兵庫県西宮市。

知らない人が西宮市と聞くと、高級住宅街なイメージをお持ちになりますが、僕の地域は下町です。
お隣りの芦屋市にしても、みんな六麓荘をイメージしますけど南側は下町です。笑

話を戻します。

僕の院がある地域は下町とはいえ阪神間では都心部でもあります。
ベッドタウンで大阪や神戸、京都あたりまで通勤する方がお住まいです。

田舎ののんびりさと都会の便利さを併せ持った街、という感じです。

開業して年数が経過した頃から、例えば肘内障なら親の権利意識の変化から、やれなんちゃら保険だ、やれ責任の所在がどうちゃらこうちゃら・・・・というのがうるさくなってきました。

今まで近くの保育所から「肘抜けたらとりあえず松村さんとこ」だったのが整形外科に変わりました。
何かのときに柔道整復師の施術証明書では通用しなくて、診断書が必要になったとかそんなのでした。

また、学校でちょっと怪我をするだけでも面倒になるケースが多く、子供の怪我はまず整形、それで治らないからさまざまな手続き関係なく直したい人だけが受診される、そんな感じになっていき、外傷はものすごく減りました。

完全自費にした今でも、捻挫と肉離れで受診される患者さんはゼロにはなりませんが、あの昔の野戦病院っぽい雰囲気になるほど外傷で溢れかえるというのは都心部ではもう見られないかなと思います。

また、何もこれは整骨院だけのことではありません。

都心部では整形外科でも新鮮外傷は全体の1%くらい、というデータもあるくらいです。

日本の都心部では、怪我人自体が減っているわけです。

先進国ゆえ、という感じですね。

そんな環境の中で、外傷を触ったことがない柔道整復師はいて当然だと今は思います。

ただ、普通の手技的な治療にも整復動作のコツが役立つこともありますし、何度か腕があり得ない方向に曲がっているだとか、顎外れてモゴモゴ言ってるだとか、整復動作のときに痛みで泣き叫ばれるとかそういうの経験していれば、多少ひどめのギックリ腰の患者さんが来院されても、痛風発作の患者さんが来院されても、それほど動じなくなるので、外傷の経験が浅い、もしくは皆無の柔道整復師の先生方はかわいそうだな、と思いますし、逆に僕はそういう経験ができて幸運だったなとも思う、そんな感じです。

 

 

外傷だけでメシは食えない

現実問題、外傷自体がこれだけ減っている状況ですので、いくら外傷にこだわったところでそもそも患者さんが来ません。

外傷、外傷と騒いで、うちは1日に何百人来てるとか豪語してる地方の院もありますけれど、内情は肩こりや慢性腰痛に保険プラス自費でなんかガチャガチャやってるだけ。

豪語する数字すべてが外傷患者ではない、という現実があります。

外傷でメシ食いたいなら、発展途上国に行きましょう。
物々交換とかで、食うには困らないんじゃないですかね?

スキー場でもアホみたいに外傷診れますけど、冬限定ですし、寒いの苦手な先生は無理ですしね。

 

 

外傷治療に逃げる愚かな柔道整復師たち

柔整療養費制度、という世界観の中では、外傷治療は圧倒的な正義です。
なぜならそれこそが国から認められたものであり、国からお金をいだだけるものであるから、そういう認識。

本来、国が認めてるのは国民が怪我をしたときに国が定めた内容であれば、国が定めた金額の1〜3割だけ負担すれば柔整師の施術を受ける権利があるよということであって、医科、歯科とは根本から違うということを理解していない柔道整復師が非常に多いです。

要するに「柔道整復師は保険を扱える(保険を扱う権利を有している)」と勘違いしているのです。

本来は償還払いなものを、その手間の煩わしさから受領委任払いにしているだけの話です。
いわば、償還払い代行屋なわけです。

柔道整復師の矜持を持つのはいいです。
僕にもあります。

しかし、矜持と他者承認欲求とを履き違えてはいけません。

〝外傷治療できちゃう〟柔道整復師の中の自分をすごいと思われたい人たちは、口では「自費にせなあかん」とか「僕もがんばってる」とか言いながら、結局は外傷セミナーを受講して、狭い世界だけで「俺のやってることはあってる」と悦に入るというマスターベーションをやり続けているのです。

 

 

これからの時代の柔道整復師の外傷治療

医療費にしろ療養費にしろ、枠の違いはあったとしても基本的なノリは

 

「医科は生きてりゃいい、歯科は噛めりゃいい、柔整は歩けりゃいい」レベル

 

のが基本。
それ以上を望むなら自費でやれよ、というのが日本です。

だから〝必ず治る傷病〟に日本の皆保険制度が強いかわりに、例えば不摂生で2型糖尿病になったにも関わらず、それでも酒をやめない糖質過剰摂取をやめないという完全な自己責任で人工透析になった人でも、死ぬまで健康保険で治療を受けられるから、医療費の負担はどんどん増えているのです。

例えば、足関節捻挫。
単に固定して、炎症コントロールして痛くなくなってROMが改善したらそれで治癒ですかね?

僕たちは、肩こりや腰痛の患者さんを診てて「あれ、ゆがみの原因足だな」ってなって、患者さんに捻挫の既往を聞いたら「小学生の頃に〜」とか「高校の部活で〜」とかたくさんありましたよね。

足根骨があれだけあるわけで、その中のどれかの微妙な位置の異常があったとして、かつ、本来であれば自己修正できるはずが外傷(捻挫)による靭帯損傷が原因でその微妙な位置の異常が戻らないまま10年、20年すごしたらどうなるか・・・・

重力は足からかかってくるわけですから、そこまで正常にすることこそが柔道整復師らしい治療じゃないでしょうか。

肉離れも同様です。
僕は不思議な治療を何も使わず、教科書に載っているような治療期間の約半分の期間で肉離れを治癒させることができます。

そしてこれは筋肉の構造を知っていればかなりの人が思いつく治療法でもあり、僕と似た論理で似たことをしている柔道整復師の先生は多いと思います。

論理的ですので再現性も高いです。

医者なら、固定で瘢痕化させて終わりです。
医者のようにエビ固め(エビデンス信者)ではない柔道整復師だからできることがたくさんあるわけです。

療養費に執着しているのか、外傷治療に執着しているのか?
その認識、とても大切です。

外傷治療にこだわってる風に思い込んで、単に療養費制度から離れられないだけなのかもしれませんね。

 

 

個人院は自費にするしか生きる道は無し

グループ院や、地方のでっかい箱でたくさん雇用して院をやっているところは、その技術レベルの低さをカバーするために薄利多売方式を採用しなければいけないため、まだまだ保険を手放すことができないところが多いです。

都心部でチェーン展開しているところはかなり自費系も多くなってきました。

システマティックで、そこそこのことはできますが、そこそこ止まり。

個人院は、技術にこだわって進んでいくべきです。
グループ院に治せない、グループ院を受診してダメだった人を対象にできるだけの技術レベルを持ち合わせる必要があり、そうなってくると必然的に自費治療ということになるのです。

 

 

まとめ

柔道整復師の本業は外傷治療、という正論を振りかざしたところで、都心部ではそもそも食えるだけのニーズがないわけです。
音楽を録音するのに、カセットテープが売れますか?

鎖骨折れたら多少変形治癒する徒手整復とすぐ終わって変形しないOPEと、もし自分の家族が鎖骨骨折したらどちらを受けさせますか?

その逆に、我が子がドギツイ足関節捻挫をした場合、湿布だけ処方するような整形に行かせますか?

外傷系セミナーをしている人たちの中には、自費移行を否定する人たちもいます。
実際、僕もそっち系の人たちから批判されまくったことがあります。

しかし、僕を批判した先生の院は、いくら吠えたところで肩こりや慢性腰痛を外傷に置き換えてるわけです。

日数を付け足さなきゃいい、そういう10年前のノリが通用する時代じゃないんです。
悪用してることにかわりはなく、さらに言うならば突っ込まれれば即終了案件なわけです。

そういう自費にできない人たちは、自費にしないといけないのにできない問題を、柔道整復師が外傷を診る診ない問題に論点のすり替えを行っているにすぎません。

あとは、療養費の範囲内で終わらせるか、良い外傷治療をするかの問題なだけです。

療養費の範囲内で捻挫や肉離れの患者さんの患部に、効果のない低周波当てて、冷やすか温めるかして、サッとメンQでも塗って終わりにするか。

それとも、自費で微細な関節の位置異常を調整したり、療養費で定められた治療だけよりも短期間で治すようにしたりするのか。

そういう問題でしかないわけです。

未だ保険に依存した経営をしている先生は、四の五の言わず治療院経営ラボにお入りください。
スタンダード会員で構いません。
自費移行に成功した僕がいて、同じように自費移行に成功した会員の先生がアホみたいにたくさんいて、セミナーで30人、40人集まると、その中でまだ保険でやってる先生が入会したばかりの先生数名しかいない、そんな〝自費でするのが当たり前〟の世界で、早く真っ白で、誰からも後ろ指刺されず、胸を張って堂々と稼げる自費治療院を作りましょう。

 

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