治療院経営ラボ代表の松村です。
僕が2005年2月に鍼灸整骨院を開業し、2012年まで保険でやっていました。

2013年から自費移行し今にいたるので、丸18年の中でももう自費にほうの期間が長くなりました。
その間、僕は一度も値引きをしたこともなければ、回数券も売ったこともないだけでなく、美容メニューや毛生えや物販などに一切手を出さずに治療だけで自費移行に成功し、売上を伸ばし続けています。(売上を伸ばし続けている証拠は、決算後に毎年無料版治療院経営大学校にてその結果を損益計算書の一部の画像とともに投稿させていただいております)

そんな僕だからこそわかる、自費移行を目指すために〝いったいどんな価値観をどう変えていかなければならないのか〟について書かせていただきます。

自費移行を目指す柔整師の先生にとって必ず役に立つ情報です。
長文ですがぜひじっくりお読みいただけましたら幸いです。

 

なぜか治療以外で自費にしようと目論む問題

僕は、自費移行する際、美容メニューはおろか、それ以外のあらゆる治療以外のことに手を出しませんでした。

その答えはとても簡単です。

僕が治療家だから、です。

自分がなぜ柔道整復師に憧れたのか。そして目指したのか。
なぜ開業したいと思ったのか。どんな院を作りたいと思ったのか。

それを考えたとき、美容メニューや毛生えや物販でのみ収益を上げ、メインであるはずの治療が安い単価でしかできないという治療院は僕が目指すべき治療院ではないし、そんな治療院をするくらいなら治療院やめたほうがいいと思ったので、治療一本で勝負をかけたわけです。

保険の収益が下がってしまうから、なんとか自費で補填したいと思って美容メニューや毛生えメニューや物販を考える先生は多いと思います。僕も考えた時期がありました。

でもおかしくないですか?
治療家になりたくて免許を取得したわけですよね。
それが開業し、いつのまにか経営者〝だけ〟の思考となってしまって、安易に稼げそうなほうに流れていく。

正直に言うと、全然かっこよくない。
むしろダサいと思います。

もう1つの理由は、僕は美容的な悩みなんてないし、毛も生え揃っています。
物販はいくら売上金額が上がったところで仕入れがあるので利益率は低い。

それらを考えても治療一本で勝負をかけたほうが、流行り廃りもなく安定して売上を伸ばし続けることができるはず。

あなたは何屋さんなんですか?
そして本当は何屋さんになりたいのですか?

お金のために本当に目指すべきもの、あるべき姿を捨てるというのは悲しいと思います。

 

 

「何分触ってるの?」問題

僕自身が自費移行を成功させたときに一番多かった質問は「何分やってるの?」でした。

非常に面白いのは、治療の勉強をされていて短時間で結果を出すことができる先生も、整形的な知識だけ長けてしまって頭でっかちで、現在科学でわかってることのみに囚われてしまってる整形領域レベルのことしか提供していない先生も、何の勉強もせず勤務先のコピーで開業してただ揉んでる先生も、みな同様に「何分やってるの?」という質問をしてくることでした。

ここを解決しないまま自費移行ではなく自費治療を導入だけしてしまった先生は、自費メニューを時間売りしてしまいがちです。

せっかく良い治療法を学んでも〝◯分◯◯◯◯円〟表記にしてしまい、結局はリラクゼーション的なものと同等になってしまうことを自らやってしまうのです。

僕たち治療家は、結果に対しての技術料をいただくべき。
事実、医学論文でも刺激を与える時間と効果はある一定までは上がるけれどもそれをすぎたら上がらなない、もしくは下がっていくというものが多いです。

そういう治療なら効果が最大限になる時間でやめるべきですし、◯◯分コース、みたいに患者さんが選択するというのもおかしな話です。

学術的観点からも経営的観点からも、治療家である我々が、サロンではなく治療院をやる、やりたい、やり続けたいのであれば1回いくらという価格設定にするべきなのです。

ちなみに僕の場合、実際に患者さんを触るのは10〜15分くらいです。
これ、僕を知らない先生はなかなか信じていただけないんですよ。

でも本当なんです。

治療院経営ラボの会員の先生の多くが僕の院に見学に来られて、その現場を見ています。

時間だけでなく、外傷も自費でやっているのを目の当たりにしています。
スポーツをやっていた関係で外傷にこだわりが強い先生が見学に来られた際、たまたま外傷患者さんが重なっていたり、ギックリ腰や寝違いの患者さんもおられて、2時間で8人の治療をしたのを見られたのですが、見学後「今まで10〜15分なんて嘘だと思ってました」と白状されました。

ラボ会員以外の先生の見学は受け入れない(マナー問題等色々めんどくさいことが多いので)ので、僕の治療時間の真偽のほどはぜひ最寄りの会員の先生に「松村の治療時間、あれホンマなんか?嘘ちゃうんか?」とお聞きください。笑

 

 

保険患者を自費患者にすることはできるのか?

多くの柔整師の先生が、これを気にされます。

ちなみに僕が自費移行した当時は何も情報がなかったので、保険患者さんの8割が離脱しました。

しかし治療院経営ラボでさまざまな施策を編み出し会員の先生方が実践しブラッシュアップした結果、先生によっては僕の真逆で保険患者さんの8割が自費患者さんになったという事例も多数出てきました。

いったいあなたは保険患者さんの何パーセントが自費患者さんになればあなたは満足ですか?

保険に依存した柔整師の先生はよく「自費に変えて保険患者を切るのは・・・・」と言います。
これは大間違いです。

先述したように、人によっては8割残ります。
残り2割にこだわりますか?

「人数の大小ではない!人として、だ!」

そう言われる先生、多いです。

言わせていただきますね。

切る切らないはあなたがするのではなく、患者さんです。

 

行ってる接骨院(整骨院)の先生が自費に変えました。
↓   ↓
何千円支払うほどの価値はないな、保険使えるところに変えよう。

or

お金支払ってでもあの先生の治療を受ける価値がある。
通院し続けよう。

となるのです。

切る切らないの判断をするのは我々柔整師ではなく患者さんなのです。

 

 

外傷は保険でしょ問題

外傷を診る、診ないと保険だ、自費だという問題は、本当に関連性があるのでしょうか?

本当はそれほど関連性はないのです。

先述しているように、外傷の方も来院されます。
僕の院はそれほど田舎ではないので、開業当初に比べると外傷は減ったもののゼロにはなりません。
とはいえ、都心部はもう整形外科でも外傷患者さんの比率がべらぼうに低いです。

本当の外傷だけで食っていける時代は終わりつつありますし、そこに逃げるのはよくありません。

繰り返します、僕の院は完全自費ですが外傷の患者さんが来院されています。
それが答えです。

 

 

柔整師が国民の権利を奪っていいのか問題

療養費制度を使って柔整の施術を受ける権利を国民は持っている、これは正解。

しかし以下の論理は間違いです。

自分が自費移行することで、国民の権利を奪うことになる。

だから自費移行しない。

できないんじゃない、しなんだ。

整形外科医が柔整の療養費制度を無くせと言った場合は「国民の権利を奪うのか!」と言えます。

しかし、個人の院が保険を使わないという選択をした〝だけ〟ですから、国民は権利を行使したいなら保険対応している接骨院(整骨院)を選択できるわけですので、あなたが保険をやめても国民が困ることは一切ありません。

 

 

まとめ

保険中心で生きてこられた先生ほど、自費に変えようとした際の心理的抵抗は大きいと思います。
事実、私もそうでした。

しかし、この心理的抵抗を乗り越え、保険の価値観から自費の価値観に変わらない限り、なかなか自費移行で成功することは難しいです。

多大なストレスがかかります。
不安で不安で仕方ないと思います。

僕が自費移行した頃は、色々制約は多くなったとはいえ、まだ今よりも色々緩い時代でした。
そんなタイミングで移行したとき、僕を心配して「お前、何をトチ狂ってんねん、自費なんてできるわけないやろ。悪いことは言わん、今からでも保険に戻せ」と何人もの先生方が、わざわざ電話をしてくださいました。その節は保険という沼から離れようとしている僕を「お前だけ抜けさせるか」と邪魔してくれてありがとうございます。

心配してるふりするのはまだかわいいもので、脅迫まがいの電話やメールもいただきました。

今は、僕が移行したときのように〝自費移行なんて非常識〟なんて時代ではないと思いますし、足を引っ張りたい先生も昔ほどのパワーはなくなってますし、脅迫電話やメールなどは回転寿司騒動同様SNSにアップしてしまえばその先生の人生が終わってしまいますのでできません。(一応僕メールは今でも保存してるので、実名とともにそのメールのスクショをSNSにアップしてもいいんですが、めんどくさいのでしていません)

そういう点では、時代的にもう自費移行するということについての障害はないと言っても過言ではありません。

あとはあなたの価値観を変えるだけです。

自分を変える、というのはとてもストレスなことです。

一人ではなかなかできません。
同じ目標に向かって頑張る仲間や、すでに価値観を変容させ自費で成功している仲間とともに歩めば、あなたも少ないストレスで自費移行できるでしょう。

 

 

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すごく大雑把に、そしてシンプルに言い切ってしまうなら、一番簡単に自費移行を成功させる方法は・・・・

 

自費の患者さんを集めること

 

なんです。

数千円を支払ってでもあなたの治療を受けたい、そう言っていただける人〝だけ〟を集めてしまえば、自費移行というゲームは勝ちです。

そしてそれは可能なんです。

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