治療院経営ラボ代表の松村です。
治療院業界で活動しているコンサルの多くが、治療と経営を切り離して考えているように思います。
実際、「治療に自信はあるけれど、売上が悪いとお悩みの先生へ」という広告が非常に多いです。
僕自身も昔は治療と経営は別モノと考えていたので、治療セミナーも受講し、経営セミナーも受講するという感じでいました。
しかしながら、実際に勉強して実践していくと案外と共通している部分があり、全てが全て別モノと言い切ることはできないなと思うようになりました。
もし今
「本当は経営の勉強もしたほうがいいけど治療が下手になるんじゃないか」
とか、
「治療を学ぶ機会を減らすと治療効果が落ちてしまうんじゃないか」
と不安を感じておられる先生や
「治療の勉強は楽しい、経営の勉強は楽しくない」
と思い込んでおられる先生がおられましたら、長文ではありますが、ぜひぜひ、いや絶対に最後まで読んでください。
経営と治療がリンクしていることがおわかりいただけます。
そしておわかりいただけたなら、治療的にも経営的にもさらに広い視野でやっていけるようになります。
治療を構成する4つの要素
さて、まずは普段何気なく「治療」と言っているものが一体何で構成されているかを分解していきましょう。
技術
いわゆる◯◯テクニックや、◯◯整体というものであったり、鍼灸であったりマッサージであったりというテクニックのことです。
僕たち治療家は身体を使って患者さんの身体を操作する、という基本があります。
なぜ「手」と言わなかったかというと、例えばSLRのような動作1つでも、床でやる場合、ベッドでやる場合で身体のポジションも変わってきます。
もちろん身体の使い方も変わってきます。
何より腕力だけでSLRをするとなると1人2人ならしんどくないかもしれませんけど、何人もやると自分の身体が壊れてしまうこともあります。
何より腕力に頼ったものは患者さんの身体にも悪影響を与えやすいという点で、僕たち治療家の技術は
〝身体ありき〟
となってきます。
単に体力的なことではなく、身体を使うという意味では、頭でっかちでテクニックの手法を頭で知っていてもあまり意味がありません。
実際に使うことができなければいけないため、セミナーを受講して知識として技術を仕入れる以外に、毎日の研鑽、数稽古が必ず必要となってきます。
知識
技術精度を高めるための解剖学や生理学はもちろんですが、自身が手に負えるか負えないか、もしくは我々治療家が手を出してもいいジャンルの疾患かどうかを判別するための医学的知識(柔整なら一般臨床学、柔整なら臨床医学総論、各論)は必要不可欠です。
また、知識が技術の成長を加速させることも多々ありますし、深く理解することで患者さんに説明するときに難しい用語を使わずにしっかりと伝えることができるようにもなります。
世界最先端の学者レベルの知識は必要ありませんが、それなりに知識があるのと、まったくないのとでは雲泥の差となることは間違いありません。
また、「治療バカ」ではよくないと僕は考えます。
なんにでも精通しろ、というのは無理な話なのはわかります。
しかし、一般常識レベルは知っておくに越したことはないでしょう。
コミュニケーション
後述する要素とも絡み合う部分がありますが、我々治療家はほとんどの場合において患者さんと1対1で会話し、さらに身体を触るという行為をすることとなります。
これって結構ハードルが高いわけです。
特に男性治療家が女性患者さんを治療する場合、セクハラをするつもりがなくてもセクハラだと言われてしまわないようにしないといけません。
そのためにも信頼関係を構築する必要があります。
ただ黙って見つめ合っていても信頼関係を構築することはできません。
となると、何かしら会話をする、すなわちコミュニケーションを取るということが必要不可欠になってくるのです。
人間性
生まれつきなのか、それとも育ってきた環境によって形成されてしまったのかはわかりませんが、人を不快にさせる天才のような方もおられます。
たくさんの患者さんを診てこられた先生なら、そういう患者さんに遭遇したこともあるんじゃないかと思います。
つい最近もこんな経験をしました。
あるセミナーでのこと。
そのセミナーは僕主催ではありませんでしたがお手伝いしていました。
1人の先生が、僕の知り合いの先生に連れられて僕のところにやってきました。
マスクをしているため、誰かわかりません。
とりあえず名刺交換をすると、知った名前。そう、以前にお会いしたことがあったのです。
僕が
「あ〜、この前◯◯セミナーでお会いしましたよね」
と言うと、その先生は
「その前に△△でも会ってますし、□□で何度も会ってます」
と食い気味に言ってきたのです。
そんなことは重々わかってるっちゅうねんって話なんですよ。
一番直近のことを言ったわけです、僕は。
またこの先生がいった△△と□□ということに関しては、「あのときは本当にお世話になりました」くらいは言わないといけない案件なのです。(あまり詳しく言うと誰かすぐわかってしまうので詳細は書きません)
しかも久々にお会いした今回は、僕が教える立場で向こうは教わる立場。
挨拶自体も「今日はよろしくお願いします」も何もなく、ただ名前を名乗って名刺渡して、僕が何かを言ったらそれにマウントを取るという・・・・
正直言うと、会場にいるのわかっていたし、僕はでかいから気づかないわけないけど、初対面から嫌いだったし、立場的にも嫌いなのにわざわざ僕から声をかけることもないので放置していたわけです。
結局自分からは挨拶来ることもなく、先輩治療家が気を利かせて挨拶させるという感じだったわけですよ、もう良いおっさんが。笑
こんな先生はダメです。
あと、たとえばこんなことがありました。
僕は某公的業界団体にいたわけですが、当時は執行部というところでその団体の仕事をしていました。
同じ団体でも各部があって、それぞれのイベントがそれぞれの部の担当なわけです。
でも、同じ団体なので何かのイベントが終了したら、片付けくらい手伝います。
僕はよく手伝っていたんですが、ある先生がそれを見て僕に
「今回は手伝ったんや」
と。
なんやねん〝は〟って!
毎回手伝ってるわ!
ってなります。
しかも、お前の部が係やねんからしょーもないこと言ってんと動けよって話です。
その逆に、ラボ会員の先生で、開業の挨拶に地域の商店に行っただけで、商店の集まりに呼ばれたり宣伝してもらえたりお店にチラシやリーフレットを置いてもらえるという先生がおられます。
会員の先生なのでもちろん僕とも交流があるわけですが、すごく素直な先生で、挨拶はハキハキとできて、良いことも悪いことも何かあればすぐに連絡もありますし、良いことがあったときは必ずすぐにお礼を言ってきます。
人が良いゆえの問題もないわけではありませんが、それは解決できる問題ですので些細なことです。
別にガンジーになれとは言いません。(まあガンジーも死にかけの父親の前で奥さんか誰かとやってしまったり、晩年も寝るときは若い女性の信者に添い寝させてたりとまあ色々あったようですが)
しかし、それなりの人間性でなければ患者さんを不快にさせてしまうので、いくら治療が上手で知識があっても患者さんはついてこないでしょう。
経営を構成する3つの要素
読み書き
読み
単に朗読できるという意味でなく、文章から正しく情報を把握できるか、そもそも文章が読めるかということです。
正しく情報処理できないと、経営はできません。
経営だけでなく、生きていく上でも損をします。
こんな記事があります。
↓
https://nalevi.mynavi.jp/column/14215/
上の事例は、文章が読めずさらに後述する要素にも関わってくるのですが論理的思考できないから、必ず間違った選択をしてしまうという典型的な例です。
現在、日本では3人に1人が日本語、要するに文章を読んで理解することができないと言われています。
ということは、です。
文章を正しく読み解く力を持てば、それだけでまず3院の中の1院に入らなくて済むようになるということになります。
ただ文章が読解できるだけで、競争相手が勝手に減るわけです。
読書しない理由、なくなりますね。
書き
〝読み〟がアウトプットなら〝書き〟はアウトプットですね。
コピーライティングという高度なことではなく、口頭ででも他人にわかりやすいように正しく情報を伝えることができるかという問題もあります。
日本国内であれば、患者さん、もしくは今後患者さんになるであろう人たちの3人に2人はあなたの発信したメッセージを正しく読解することができるわけです。
詳しく解説しましょう。
日本人の3人に1人は日本語が理解できないわけです。
ということは文章を作成する、すなわちコンテンツを生み出すことができるという能力があると、3人中2人の〝まともな知性〟の人たちを対象に治療院ができるということになります。
だから治療院経営において必須となってくるのです。
ソロバン
別に高等数学で微分積分や高等代数をやれとは言いません。簿記をやれとも言いません。
中学校、すなわち義務教育レベルの四則演算とその応用はできないといけません。
単に金勘定をするだけでなく、リピート率の計算やLTVの計算などはせめて小数点レベルの四則演算くらいはできないといけません。
ちなみにリピート率の計算方法は
2回リピート率=2回目に来た患者数÷初診人数×100
です。
5回リピート率=5回目に来た患者数÷初診人数×100
です。
算数を知っていれば常識的に絶対にそうなんですが、分母が変わる人が多いです。
多い、ということはすでに義務教育レベルのことができていない治療院の先生が多いということ。
3人に1人は日本語を正しく理解できなくて、さらにそこから義務教育レベルの算数もできない人が存在するという業界なわけですから、読み書きと計算ができるだけでもかなり有利になるわけです。
今回のコロナ騒動も同じです。
数字を分析し、死亡率や致死率(この違いはググってください)を調べたら、こんな騒ぐような感染症でないことは明白です。
今やワクチンで致死率すらもかなり下がったので、マスクなんてしなくていいレベルなのに、未だ日本はマスク着用が義務のようになって、それを疑いもせず、自分で考えもせず従う多くの人々。
経営者はこれじゃダメなんです。
自分で考え判断していくのが経営者だから、正しい判断ができるように、そして論理的思考ができるようにしっかり計算ができるようにしておく必要があるのです。
人間性
金勘定優先で、言葉巧みに患者さんを騙して儲けることは短期的にはできるでしょう。
しかし、治らないものを治ると言って騙したり、煙に巻いて通わし続けたりしながら10年、20年はとてもじゃないですが無理です。
だから値引きチラシで客寄せして回数券売りつける手法のところは、みんな限界が来てるじゃないですか。
いつまでも新規集められないから、コンサルを増殖させてますが、まともな神経の人は離れていく。
だからずっとネット広告で治療家の不安を煽って新規を集め続けなきゃならないわけです。
利他の心があれば、そんなビジネスモデルはできません。
お金は大切ですし、お金でほとんどの悩みが解決できるのは確かです。
しかし、治療家という職業は、お金〝だけ〟で動いてしまうと患者さんを裏切ってしまうことになることがあるのです。
「儲けるは欲、儲かるは道」です。
一見、いい人に見えてクズってパターンも多いです。
例えば、ラボに入会しても何も実践せず、だから収益も上がらずに退会する。
意味がわかりません。
少なくとも僕や、僕との縁をつなげた人に申し訳ないと思って普通はちょっとは実践します。
何もしなけりゃ売上なんて出ません。
それで会費が払えないとか「人としてどないやねん」な世界です。
別に聖人君子でなくてもいいんです。
ただ、人として生きていく上でのモラリティであるとか、仁義や礼儀を大切にできる人間性を持ち合わせたほうが、長く安定経営できることは確かなのです。
人間性を高めるとは?
さてここまで読まれた3人中2人の先生方は、治療の要素にも経営の要素にも人間性が入ってきてることがおわかりになられたかと思います。
ここで「え?」と思われた先生は、ぜひご自分が3人中1人に入ることを自覚していただき、今すぐこの記事を読むことをやめて読書と計算ドリルをすることをお勧めいたします。なぜなら、このまま読み進めても理解できないので、時間の無駄だからです。
さて、では3人中2人の先生方、ぜひもう少しお付き合いください。
先述したように、別に聖人君子である必要はありません。
他人を思いやることができるかどうか、人の言うこと(患者さんの言うことも、指導者の言うことも)を素直に聞くことができるかどうか、要するに他者を受け入れることができるかどうかが根本的なことになってきます。
さらに、ここに仁義や礼儀というものが入ってきます。
そのどれも、努力で身に着けることができます。
まずは自分がどういう人間か、客観的に把握する必要があります。
例えば僕の場合は、ちゃんとしてない人のことが圧倒的に許せない。
じゃあ「ちゃんとってなに?」ってのを明確にしないといけないですし、それが押し付けになっていないかを分析する必要があります。
ラボ内では経営者としてちゃんとしないといけないことが多いので厳しく指導させていただくこともありますが、患者さんに対してはよっぽど非常識なことをされない限り、僕は基本的に天使のようです。笑
ラボ会員でうちに見学を来られた先生や、理事2名は双子の弟が治療してるんじゃないかと言うほど、別人格です。笑
そう、僕は自分がいかにクズな人間かを自覚してるので、それが露呈しないように頑張っているのです。
先述しましたが、ガンジーでも高齢になっても若い女の子と添い寝してたスケベジジイだったわけです。
渋沢栄一も愛人囲ってましたよね。
瀬戸内寂聴も不倫して不倫相手と一緒になるために子供捨てて家を出てます。
完璧な人なんていません。
僕自身、生い立ちは良いほうではないです。
朝早く起きることができません。
1時間以上じっとしてられません。
今のマスク強要のような不条理には妥協できずに相手が誰であっても突っかかっていきます。
理不尽、不条理、非論理的、このあたりは僕の大嫌いな部分でして、理不尽なことを言う輩を受け入れることなど到底できません。
でも、治療院で患者さん相手ならできるんです。
できるようになったんです。
幸運だったのは、僕が修業してたところは暴力が当たり前の頃でした。
だから何かヘマしたり、気に入らないことをしてしまったりすると正座してセッキョーです。
説教、ではなく、暴力を共なったセッキョー。
正座させられ、自分がどれだけダメかをネチネチを言われ蹴り飛ばされる。
蹴り飛ばされたらすぐに正座状態に戻ってまたネチネチ言われる、というのを数時間。
もちろん、翌日持ち越し。
とりあえず兄弟子が飽きるまではセッキョーの日々が続きます。
その方法が正しいなんて到底思えませんが、人間、一度や二度は泥水すする経験したほうがいいです。
本当にみじめな思いをします。
本当にみじめな思いをすると涙も出ません。
死にたいという思いと、その逆に相手を殺してやりたいという殺意と、逃げたいという気持ちと、逃げたら負けだから悔しいという気持ちと、見返したいという殺意に似た感情と、なんであんなことしたんかな〜って後悔と・・・
いろんな思いや感情が渦巻き続けるわけです。
それを何度か経験したら、自分がそれを引き起こしていることに気が付くのです。
もちろん、相手がいるので完全になくなることはありませんが、失言やミスはなくなっていくので、セッキョーされすぎないで済むようになります。
そして〝痛み〟を知ることで謙虚になります。
治療院経営ラボでは、内観療法をやっていただいたり才能心理学というものを使ったりして自分の内面を見つけるということをしていただきました。
今は僕の経験のように、セッキョーという名のイジメを受けることはそうそうありません。
希望されるなら僕がやりますが、僕はめんどくさがりなので僕がされたみたいに何日も陰険に責めながら暴力をふるうってのは多分できません。
そうなると、自分で自分をいじめて、自分がいかにダメ人間でクズでバカヤロウなのかを自覚することで僕のように「ニセ聖人君子」を演じることができるようになるわけです。
安心してください、短所のない人間はいません。
要は、それを認めることができるか?です。
僕もあなたもあの人も、完璧な人はいません。
モラリティのないクズでない限りは、自分のそういう部分も他者に受け入れてもらわなければならないわけだし、その逆に他者のそういう部分も許容しなければならない。
いつまでも「僕(私)を認めて〜」とSNSで妻や旦那へ感謝投稿していいねをたくさん集めたり、そんなあなた素敵ねコメントを集める前に、本当の意味で認めてもらえるための努力をしましょうねってことなんです。
なぜ経営を勉強すると治療効果が上がるのか?
治療というのは、ある一定までは人間性は関係ありません。
身体の構造があり、それに則って科学的な手法でやる能力さえあればいいのです。
性格が悪くても運動神経がよければ技術もすぐに上手になります。
なので人間性に関わらず、才能と努力で一定レベルまでは絶対に上達することは間違いありません。
ただ、そこから上があります。
ある程度上手になってしまうと、天狗にもなります。
元々素直に受け入れられない人であれば、それに天狗状態が重なってある意味無敵状態です。
他人から学ぼうなんて思わなくなります。
事実「あ〜、そのレベルで治療セミナーやっちゃうんだね」って若い先生むちゃくちゃ多いです。
若くしてそこそこレベルまで行ってるってことは、多分センスは悪くないと思うのにもったいないよな、といつも思っています。
では本題として、経営の3つの要素ごとになぜ治療効果がアップするのかを検証していきましょう。
読み書き
あくまでも、3人に2人を対象としたお話。
昔は伝えたいことを言って伝わらないのは伝える側が悪いとされていましたが、脳科学的には受信機が壊れてりゃ無理よねってことがわかっています。
さて前提条件はそれ、ということで話を進めていきます。
読み書きとは、要するに情報を仕入れ理解し、アウトプットすること。
脳の情報処理能力を鍛えることができます。
これは後述する人間性のお話とも絡んでくるのですが、患者さんとのコミュニケーションの中で、患者さんが言った言葉を正しく理解し、それに対して伝わる言葉を選び、伝わりやすい順序で、なおかつ患者さんの心情を慮りながら伝えるということって結構難しいんです。
論理的すぎると冷たく感じますし、かといって感情的すぎると専門家っぽくなくなります。
治療家は高いレベルでその中間に位置すべきかな、と思います。
ソロバン
計算と治療、どう関係があるんだと思われがちです。
これは四則演算が直接関わってくるわけではなく、数字を扱うことによって論理的思考を養うことができます。
治療法の中には、エネルギー療法のように現在の科学ではわからない治療法もあります。
整体法の中にも、「なんでそれやってそうなるねん」って手法もたくさんあります。
まだまだわからないことだらけ。
僕自身が学んでいる治療法も、手技も不思議ですしエネルギー療法も学んでいます。
ただ、1つ言えることは今わかっていることで対処できる症状もたくさんあるということ。
解剖学や生理学からすんなり答えを導き出せるとき、まるで神業かのような結果を出すことができます。
しかも、これは再現性が高い。
論理がわかり、ある程度の熟練度の先生がやれば、誰がいつやっても同じ結果を出すことができるわけです。
肩こりや慢性的や腰痛、坐骨神経痛などの多くはこれで解決できることが多いです。
実際、僕がそうやってきてますので。
ただ、これには2つ欠点があります。
1つ目の欠点は、面白くないということ。
「治療に面白いもクソもないだろう」と思われるかもしれませんが、すでに答えがわかっていることをただ淡々とやるわけです。
犯人がわかってるミステリーを読んで楽しいのは3回までです。
例えば僕の場合は、のべ18万人近くの経験値ですので飽きて当然ですよね。笑
2つ目の欠点は、治らないものは絶対に治らないです。
治らないってすぐにわかっちゃいます。
結局は答えを出せるということなので、どうやれば治るかがわかるかわりにこれは無理というのもわかってしまいます。
これがむちゃつらいんです。
「うちでは無理です」と断るのか、超絶少ない可能性を信じて通い続けていただくのか。
昔は「このあたりがまあ医者でもない俺たちの限界なんだろうな」と勝手に思っていました。
その限界を突破したいからこそ、「自分の論理を埋める何かがあるんじゃないか」と解剖を勉強し直したり、新たな治療法を学びにいくわけですし、現代の科学ではまだまだわかっていないことが多いので、わからないことを学ぶってのがまた楽しいのです。
人間性
先述したように、聖人君子である必要なんてありません。
僕なんて、元々は家庭環境も悪い中育ちましたし、クズの代表格のような人間です。
元々は長時間じっとしてられないですし、子供の頃から学校に忘れ物をしないで登校したことがありません。
あ、これ、今なら病名つきますね。笑
今でもヤンキーみたら殴りたくなります。
何を隠そう、かれこれ6年ほど前、大阪で飲んだ帰り道に高校生に絡まれて、むちゃくちゃ生意気だったので
「よし、整骨院を廃業しよう」と決めて死なないギリギリまでやってやろうと思ったら逃げられたので追いかけ回したこともあります。
元々は人見知りのコミュ障ですので、見知らぬ他人と一言も喋りたくはありません。
所詮、そんな人間です。
でも、育ちが悪く、落ち着きがなく注意力欠如だとわかっているので、それをカバーする仕組みを作ってます。
例えば僕は、よほどじゃないと患者さんの顔と名前が一致しません。
患部とか身体診たら思い出すんですが、顔と名前は無理なんです。(常連さんはさすがに覚えますが)
また、カルテを書こうにも字が汚すぎて書いたあとに自分でも解読不能になります。
というかめんどくさくて書きたくありません。
だから電子カルテを自社開発し、治療中の会話は受付スタッフに全部記録していただくようにしましたし、治療内容も僕が口頭でお伝えして入力していただくようにしました。
セミナーで出張が多い僕は、絶対に持っていくものはすべて専用の入れ物にセットしておき、何も考えずにカバンにそれを入れたら大丈夫なようにしていますし、「この日はこれだけは絶対忘れたらあかん!」というものは必ず最初にカバンに入れるようにしてます。
で、荷造りは必ず前日に行うようにして、当日チェックすると必ず何か細かいものを忘れていることに気が付くので、快適に出張にいけます。
それに、そこまでして忘れるものってほとんどがコンビニで買えるものです。
なので僕は口臭ケア用品とか目薬とか同じものをいっぱい持っています。
怒りが顔に出ないようになるまでは結構訓練が必要でしたが、かなり制御できるようになりました。
人とコミュニケーションを取るのが苦手だったので、本を読んだりそういうセミナーに行ったりして人並みにはできるようになりました。
実は人見知りは今もそうで、プライベートではほとんど会話しません。
夫婦ともそうなので、休日の我が家はとても静かです。笑
でも、異業種交流会で名刺交換もできますし、そこでコミュニケーションを取るのは学んだテクニックを駆使するだけなので問題ありません。
そう、人間性を高めるにも限度があります。
僕は右の頬をぶたれそうになったら先に左右の頬を数回バチバチにする人間ですから、まさか左の頬も差し出せるようになんてなるわけがないんです。
でも、殴られないようにすることくらいはできます。
良い人にはなれないですが、〝結果的に良い人と同じ状態〟でいることは可能なんです。
忍耐力は必要ですが、慣れればそれが普通です。
良い治療家を演じる、これも仕事のうちです。
人間性を高めることで、中身はどうあれ〝良い治療家〟になることができるのです。
まとめ
さて、ここまでですでに1万文字近くの量だったので辿り着けた先生は間違いなく3人中2人に入ります。
かなりの長文でしたが、経営を学ぶことで治療レベルが向上する理由がおわかりいただけたかと思います。
もちろん、治療技術の勉強と研鑽が大前提となりますが。
だからこそ、僕は熱心に治療セミナーに通う先生にこそ治療の勉強をしていただきたいと思うのです。
自分の内面を見つめ直すことや、人生を振り返ることをワークとして行うことは治療セミナーではなかなか経験できません。
そしてそれが人間をさらに成長させるのです。
技術は使い手によって変わります。
それなら、技術の成長だけでなく人としての成長もまた、治療に結びつくのです。
治療院経営ラボで結果を出しておられる先生はみな、そういうワークを何回も行い、そこから経営テクニックを実践することで、大きな成果を出しています。
例えば去年、会員の先生の投票によって2年連続のMVPに輝いた兵庫県小野市のこころ鍼灸整骨院の作尾先生は、治療院経営ラボで年間一番実践して成果を出されたことでの受賞でしたが、今でも解剖学や生理学の勉強をしていますし、あるテクニックの講師、それも勝手に自分がやり始めたものではなく、師匠に認められて講師をされるほどです。
にも関わらず、その立場に甘んじることなく他の治療セミナーで学びを深めています。
経営を勉強することで、治療の勉強の時間がなくなるわけではないですし、偏りすぎている場合は経営勉強をすることでバランスを取ることもできます。
ぜひぜひ、治療家が経営を学ぶことの本当の価値を体験していただければと思います。
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治療院経営ラボの1年の取り組みを
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1年の締めくくりに、ぜひ治療院経営の原理原則を学び実践したら、どんな結果を伴うのかを知ってください。
必ず、あなたの治療にも役立つことでしょう。
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