治療院経営ラボ代表の松村です。
この記事はPart1からの続きとなっておりますので、まだ前の記事をお読みでない人は、先に前の記事からお読みください。
ただし、僕と同年代で同じような経験をしてきた柔整師の先生以外が読んでも何も面白くないかなと思います。

一番損をしてきた世代の柔整師が赤裸々に語るPart1
一番損をしてきた世代の柔整師が赤裸々に語るPart2
一番損をしてきた世代の柔整師が赤裸々に語るPart3
一番損をしてきた世代の柔整師が赤裸々に語るPart4

 

さて前回では治療院経営ラボの前身である整骨院自費成功アカデミーの設立までの経緯、そして設立してから脅迫や嫌がらせなどのさまざまな出来事などについて書かせていただきました。

厳しい環境で育ち、いざ開業したら僕たちが叩き込まれた価値観や感性はすべて否定された結果、心が路頭に迷うそんな状況になってもおかしくはないと思います。

しかし悲惨なのはここから。

僕たちは修業時代に厳しく育てられ、当時はまだ職人肌の先生がたくさんいたし技術を蔑ろにする文化はなかったのでたしかに今の分院展開しているようなところの技術レベルよりはハイレベルなことを叩き込まれましたが、せいぜい3年もすれば上手になり、5年もすれば現場でなんとなく仕切るようになり、10年近くになれば院長代理や分院長をやり、そのまま開業して今に至る・・・というパターンの先生がかなり多いです。

厳しい環境に耐えてきた、それがプライドの源泉。

年1、2回は学会に出たり、単発である講演的セミナーには出席して頭でっかちになっていく。

手技的なセミナーを継続して学ばず、過去にしがみつき、進化もしないまま年数を重ね、その年数に比例してプライドが高くなっていく。

僕でもうすぐ50歳。
そう、我々はいくら自分たちが悪いというわけではないにしても、いつまでも失われた過去の価値観にしがみつき、懐かしみ、抵抗してみたところで、それはもう老害以外の何者でもなくなるわけです。

プリウスミサイルを打つのは、次は僕たちなわけです。

でもプライドはあったとて、知識だけはそれなりにあったとて潜在意識ではちゃんとわかってしまっているわけです。
何かの流儀(◯◯療法的なもの)を突き詰めたわけでもなんでもないので、浅いということが。

だからなかなか自費にできない。

もし、あなたが牛丼屋で、神戸牛を仕入れて最高の調理をして牛丼を作ったら、自信を持って高単価で売りませんか?
それと同じなわけです。

たまたま、本当にたまたまラッキーなことに僕は、それなりに治療の勉強を続けてきましたし、今もずっと続けています。

それはなぜか?

マッサージをしたくなかったから。

患者さんにヘコヘコして「強さどうっすか?」「痛かったら言ってくださいね〜」とか愛想笑いしながらなんて嫌で嫌で仕方ありませんでした。

以前までの記事で書かせていただいたように、ヘコヘコするのが嫌だからこの仕事を選んだわけですから、開業して死ぬまで患者さんの顔色ばかり伺って揉み続けるなんてするなら死んだほうがマシなわけです。

でも、そんな僕でも保険中心でスタッフを雇用している頃は、スタッフでもできるのがマッサージしかないので仕方なくそれに合していましたが、本当に嫌で嫌で仕方なかったです。

なので自費に変えたときは、患者さんを診て、治療を処方する。
今まで学んできた治療法には検査もちゃんとあるので、患者さんの主観の評価(気持ちいいとかすっきりしたとか痛い痛くないとか)ではなく、客観的に評価してこちらの判断でその日を治療を終えることができるスタイルにしたわけです。

僕は幸運だったと思います。
元々、それができる治療法をすでに身につけていて、さらに解剖学や生理学の知識もそれなりにあって、治療セミナーを受けることに免疫を持っているから、何か新たな治療セミナーを受講することも楽しみ感は抱いたとしてもストレスにならないという感性を持つことができたので。

自慢とかそういう意味ではなく、僕のスケジュールの一部を公開すると基本的に第2日曜日と第4日曜日は治療の研修を受けています。
スケジュールが空いてるときは第1日曜日も違う治療のセミナーに参加します。

第3日曜日は治療院経営ラボの勉強会ですので、僕に日曜日はありません。
だから僕の治療院は月曜、木曜を休診にしているわけです。

何度も書いてますが、僕と同時代から柔整業界で生きてきた人たちはみなストレスフルです。
休診日くらいは、家族と一緒にいたり、趣味やスポーツを楽しんでリフレッシュしたい、その気持ちはわかりますし、その時間を持つのは大切なことです。

でも、ちょっと考えてみてください。
もしこの記事をお読みの、僕と同世代の先生の中で、治療の勉強をそれほどやってきていない、今も継続してセミナーで学んでいないという先生は、月に1、2回最低3年間くらいはそこに注力してもいいのではないでしょうか?

僕らより後で、寄付金もなく学費も安く、学校ではお客様扱いでチヤホヤされ、勤務先は有給もあって普通に給料をいただいて育った、生ぬるい僕らより下の世代でも、治療の勉強を真面目にされてる先生は存在するわけです。

僕は負けたくないですよ、ぬるい時代を生きてきたやつらなんかに、絶対。
そして僕と同じ時代に業界に入った先生方にも負けてほしくないんです、絶対に。

事実、損ばかりの人生かもしれないです。
圧倒的に今の若い治療家より、我々世代のほうが苦労してます。
でも、その苦労に胡座をかいて、二度と努力しなくてもいいということではありません。

そういう先生がいらっしゃったら、一念発起していただきたいなといつも思っています。

一番損をしてきた世代の柔整師が赤裸々に語るPart6に続く

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