施術のあと「変わった気がしない」と言われたら、どうすればいいのか?
この記事の要約 この記事では、施術のあとに患者さんから「変わった気がしない」と言われたときの向き合い方を解説します。結論は、慌てて施術を変えなくていいということです。これまでマッサージや強いストレッチだけを受けてきた方は、変化を感じにくいことがあります。写真で見せる、「わからなくても大丈夫」と伝える、だるさが出ることを先に話す。この3つを準備しておきます。
「施術のあと『変わった気がしない』と言われて、自信をなくしてしまった」
「検査では変わっているのに、患者さんに伝わらない」
「次の来院につながらず、何がいけなかったのかわからない」
このブログをご覧の先生に、こうしたお悩みがあるなら、今回の記事がお役に立てるかもしれません。
先に結論をお伝えします。「変わった気がしない」と言われても、慌てて施術を変える必要はありません。変化を感じにくい方は、いらっしゃいます。写真で見せる。「わからなくても大丈夫」と伝える。だるさが出ることを先に話しておく。この準備があれば、先生も患者さんも落ち着いて次に進めます。
なぜ、「変わった気がしない」と言われるのか?
こんにちは、治療院経営ラボ代表の作尾大介です。
治療院経営ラボでは、会員の先生からの電話相談を受けています。
前回の記事「問診での検査と、治療中の検査は何が違うのか?」では、検査の目的の違いをお話ししました。今回は、同じ電話相談でお伝えした、変化を感じにくい患者さんへの向き合い方です。
患者さんの中には、施術の前と後で体が変わっていても、ご本人には感じにくい方がいらっしゃいます。
とくに、これまでマッサージや強いストレッチだけを受けてきた方は、変化を感じにくいようです。腕が上がるようになっていても、「よくわからない」とおっしゃることがあります。
可動域(関節が動く範囲)の変化は、目で見るだけでなく、体の感覚でとらえる部分もあります。強い刺激に慣れていると、その感覚がつかみにくいのだと私は考えています。
ほら、食べるもの先に濃い味のものを食べると、薄味のものがわからないこともあるじゃないですか。

「変わった気がしない」と言われたら、施術を変えたほうがいいのか?
慌てて変える必要はありません。
治療中は、検査をして施術し、また検査をして変化を確かめています。
先生が検査で変化をつかめているなら、体の状態はこちらでわかっています。
感じ方には、人によって差があります。回数を重ねるうちに、少しずつ変化がわかってくる方もいらっしゃいます。
ここで先生が迷うと、その迷いは患者さんにも伝わります。必要なのは施術を変えることではなく、変化を伝える準備です。
変化を感じにくい方には、何を見せればいいのか?
写真です。
問診の検査のときに、姿勢や腕の上がり方を写真に撮っておきます。施術が終わったら、同じ姿勢でもう一度撮ります。
2枚を並べて、「最初はこんな感じでしたね。今はこうなっています」とお見せします。
そのうえで、体の状態とつなげて話します。「ここが固くなっていたので、ここが柔らかくなってくると、良くなっていきますからね」。何が変わったのかがわかると、写真の意味が伝わります。
撮った写真は、院内での説明だけに使います。施術の前と後を比べた写真は、ホームページやSNSには載せられません。柔道整復師法やあはき法で、広告に書ける事項が決められているからです。写真を撮るときの考え方は、前回の記事にまとめています。

それでもわからない患者さんには、何と伝えればいいのか?
「わからなくても大丈夫ですよ」と伝えます。
私は、こうお話ししています。「わからなくても大丈夫ですよ。体の状態はこちらでちゃんとつかんでいますので、良くなるように進めていきますね」。
変化がわからないと、患者さんは不安になることがあります。自分の体が鈍いのか、ここに通っていて大丈夫なのか、と考えてしまう方もいらっしゃるからです。
わからないことを責めずに、先生が把握していることを伝える。患者さんが安心して施術を受けられるように、私はこの言葉を使っています。

施術のあとのだるさは、なぜ先に話しておくのか?
ずっとマッサージを受けてきた方は、施術のあとに「だるくなった」「しんどくなった」とおっしゃることがあります。
だから、施術の前か途中で、先に話しておきます。「今日は施術のあと、少しだるさが出ることもあります。体が変化を感じ取れるようになっていく途中なので、心配いりませんよ」。
先に聞いていれば、だるさが出ても患者さんは慌てません。
あとから伝えると、言い訳のように聞こえてしまいます。
ただし、だるさが強いときや、いつもと違う症状が続くときは、医師の診察が必要な場合もあります。そのときは院に連絡をいただくよう、あわせてお伝えしておくと安心です。

私は、「変わった気がしない」と言われてどう迷ってきたのか?
ここで、私の失敗談をお話しします。
「変わった気がしない」とおっしゃる患者さんに、治療をたくさんしてしまったことがあります。施術のやりすぎ、いわゆるオーバードーズです。
その結果、その患者さんはリピートされないまま終わってしまいました。
施術の量で変化を感じてもらおうとしたことが、間違いでした。
マッサージやストレッチの刺激はAα繊維(1α繊維や1b繊維)による入力になります。太い神経繊維ほど、速いスピードで中枢に入力されます。
神経細胞は体が弱っている時に、強い刺激を加えると壊死するとも言われています。
必要以上の刺激は患者さんに負担をかけてしまうことになりかねないと考えています。

「変わった気がしない」への向き合い方は、院の経営にどう関わるのか?
「変わった気がしない」と言われた日に、どう伝えるか。
そこで、患者さんが通い続けるかどうかが分かれると私は考えています。
変化を感じにくい方ほど、言葉だけでは伝わりません。写真があり、先生が状態をつかんでいて、先に起きることを話してくれる。そうした準備が、患者さんの安心につながります。
感じ方が変わってくると、患者さんが話すことも変わってきます。肩の話をしていた方が、次は腰の話をする。その変化の見方は、次の記事でお話しします。
まとめ
- 「変わった気がしない」と言われても、慌てて施術を変えなくていい
- 強いマッサージや強いストレッチだけを受けてきた方は、変化を感じにくいことがある
- 回数を重ねるうちに、少しずつわかってくる方もいる
- 問診の検査と施術のあとに写真を撮り、並べて見せる。写真は院内の説明だけに使う
- それでもわからない方には「わからなくても大丈夫。こちらでつかんでいます」と伝える
- 施術のあとのだるさは、先に話しておく
次に「変わった気がしない」と言われたとき、どの言葉を返すか、先に決めておきませんか?
「施術の変化が、患者さんに伝わらない」
「患者さんの反応で、自分の施術に自信がなくなる」
「次の来院につながる伝え方を身につけたい」
そんな時には、治療院経営ラボのサポートがきっとお役に立てると考えています。
ラボでは、会員の先生からの電話相談を受けています。今回のように、患者さんへの伝え方で迷ったことも、一緒に整理しています。もし、治療院経営ラボに興味のある先生はこちらからお問い合わせください。
最後までブログをご覧いただき、ありがとうございました。あなたの治療技術と患者さんの期待が相乗効果を生み出し、多くの患者さんに愛される治療院となることを心から願っています。
(監修 治療院経営ラボ 代表 柔道整復師・はり師・きゅう師 作尾大介)
治療院経営ラボ
〒662-0913 兵庫県西宮市染殿町3-13 TEL: 0798-20-3340 治療院経営ラボ公式サイト 資料請求はこちら LINEでのお問い合わせ
【参考文献・引用元】 ・柔道整復師法 第24条(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC1000000019 ・あん摩マツサージ指圧師、はり師、きゆう師等に関する法律 第7条(e-Gov法令検索)https://laws.e-gov.go.jp/law/322AC0000000217

コメント