改装やのれんの準備を進めている先生へ。
外装、のれん、ホームページ。この3つを決める順番を間違えると、院全体がちぐはぐになります。この記事では、色を決める正しい順序と、いま外装に手をつける先生が逃してはいけない機会について書きます。
「色なんて、好みで決めればいいんじゃないですか」
僕もそう思っていました。
ラボの会員向けに、事業サポート会議という相談の場を持っています。 先日、外装とのれんについての相談がありました。
のれんを作ってくれる業者さんは見つかった。 ただ、色とサイズが決まらない、と。
この相談に対して、僕は色の話をしませんでした。 順番の話をしました。
というのも、色が決まらないときは、たいてい決める順序が入れ替わっているからです。 そしてこの入れ替わりは、あとから直すのに一番お金がかかります。
いま改装を考えている先生に読んでいただきたい話です。
決める順番が、逆になっていました
のれんの色を先に決めようとしておられました。 これが逆なんです。
正しい順番は、変更しにくいものから決める、です。
外装は簡単には変えられません。 塗り直しになりますから。
ホームページは変えられます。 データを書き換えるだけです。
のれんは、もっと簡単に変えられます。 インクジェット印刷なら安いので、失敗してもやり直せます。
ですから、外装 → ホームページ → のれん、の順で決めます。
ところが実際の現場では、この順番がひっくり返ります。
いちばん多いのは、治療着から始まるパターンです。 先に治療着を注文する。 その色に合わせてホームページを作る。 ホームページに合わせて外装を決める。
こうなると、院全体の色を治療着が決めていることになります。 治療着は、いちばん簡単に変えられるものなのに、です。
しかも困ったことに、こうなってから相談を受けることが圧倒的に多いんですよ。 すでにあるものに合わせるしかないので、こちらも打つ手が限られます。
言い換えると、資源の順序を間違えると、あとから取り返せなくなる。 経営と同じ原則ですね。
いま外装に手をつける先生は、最後の機会にいます
そうなんです。 だから、いま外装に手をつけようとしている先生は、実は恵まれた位置にいます。
院全体の色を決め直せる、最後の機会だからです。
外装が決まってしまえば、あとは全部それに従うことになります。 ホームページも、のれんも、治療着も、看板も。
現在の色から何に変えるのか。 ここは時間をかけて決めてください。
反対に、外装が終わったあとで「やっぱり違う色にしたい」となっても、もう動かせません。 動かすなら塗り直しです。
業者に色を委ねるのを、やめました
順番の次は、誰が決めるか、って話ですよね?
染物屋さんや内装業者さんに「お任せします」と言うと、事故になります。
本業の方は、自分の中に答えを持っているからです。 悪気があるわけではありません。 むしろプロとして、自分の正解を出してくれます。 ただ、それが先生のイメージと一致するとは限らない。
実際にあった話をします。
ある院の看板を手がけたとき、その院の治療着が茶色でした。 デザイナーは無条件で茶色の看板を出してきます。
僕は「外壁に茶色は重々しくないですか」と言いました。 返ってきたのは「何を言ってるんですか」という顔です。 デザイン言語を揃えるのは当たり前じゃないですか、と。
理屈としては正しいんです。 ただ、屋外に大きな面積で茶色が乗ったときの印象までは、その場で誰も想像していません。
このときの落としどころは、外壁に近いグレーでした。
ですから、業者さんには「決めてください」ではなく「これで作ってください」と渡す。 決めるのはこちらです。
判断に迷ったら、いま気に入っている色に全部揃えてしまうのが早いですよ。 ホームページの色でも構いません。 オリジナリティのある色がすでにあるなら、それを軸にする。
参考までに、ホーチミンなど東南アジアの富裕層向け美容クリニックには、シャンパンゴールドと白ベースでまとめている例があります。 日本と韓国を除くアジアは中華系の影響が強く、ゴールドを使うところが多くなります。
こういう例を見ておくと、自分の院がいまどのあたりに立っているかが分かります。
のれんは、一番最後に回しました
最後にのれんです。
外装が決まり、ホームページとの関係が整理できてから作ります。
のれんが最後でいい理由は2つあります。
1つは、安いからです。 インクジェット印刷なら、失敗しても作り直せます。 実際、僕の知り合いの院ものれんはインクジェットです。
もう1つは、のれんが最も内側にあるものだからです。 受付から施術ゾーンへの間仕切りとして使うなら、それは外から見える顔ではありません。 院の中の話です。
外から見える顔が決まっていないのに、中の間仕切りの色を先に悩む。 順番が合っていませんよね。
のれんをオランダ代表の配色にして、外装をブラジル代表にしたら、院として崩壊します。
そうならないために、外側から決めていく。 やることはそれだけです。
サイズとデザインで止まっているなら、一度のれんから離れて、外装のプランに戻ってみてください。 外装が決まれば、のれんは自動的に決まります。

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