片付けても、また元に戻ってしまう先生へ。
大がかりに片付けても、院は必ずまた散らかります。でもそれは、根性や心がけが足りないからではありません。維持は「設計」の問題だからです。この記事では、リバウンドしない4つの仕組みと、絶対に守ってほしい着手の順序を書きます。
一大決心で院を片付けた。棚を空にして、いらない物を倉庫に出して、机の上もゼロにした。ところが数週間もすると、じわじわ元に戻っている ―。
こういう経験、ありませんか。そして多くの先生が「自分の意志が弱いからだ」と自分を責めてしまうんです。でも、そこが落とし穴でした。

心がけで維持できるなら、お腹は出ていない
先日の月例ワークで、僕はこんな言い方をしました。
「毎日心がけでどうにかなるんやったら、こんなにお腹は出ないですって」
片付いた状態を、人間性や努力や心がけで維持しようとすると、必ず崩れます。人間だからです。ダイエットと同じで、気合いで維持しようとするほど反動が来る。だから、崩れない「仕組み」を先に作るしかないんですね。
一番簡単な答えは「アシスタントが全部やる」
では、その仕組みの第一歩は何か。僕の答えはシンプルでした。
「アシスタントが全部やるが一番簡単です。先生の判断リソースを減らすのが一番簡単な答えです」
先生が「これはどこに戻すんだっけ」と毎回考えているうちは、判断の回数だけ疲れがたまります。掃除も片付けも備品の発注も、ルールを決めてしまえば、あとは言った通りにやってもらえる。仰々しいルールブックは要りません。「マスクは1箱、それ以外はどこに置く」と決め事を積み重ねるだけで回っていきます。

完成形を「写真」で固定する ― BMWの整備場の話
ルールを言葉だけで伝えると、人によって解釈がずれます。そこで効くのが写真です。
配置の完成形を写真に撮っておいて、「こうやってください」と決める。僕はこう例えました。
「BMWのお店の整備場を見てもらったら、スパナ1本まで全部絵の通りに直すようになってますから」
どこに何を戻すかが絵で決まっていれば、迷いようがありません。工業管理の世界では業種を問わず当たり前にやっていることで、治療院でもそのまま使えます。
始業前ルーティンと、チャットの合わせ技
もう一段進めるなら、始業前と終業前にやるべきルーティンワークを決めます。整理整頓と清掃を、開院前のタスクとして固定してしまう。
面白いのは、ここでチャットが効くことです。日々の「これはこうしよう」というやり取りをチャットに残しておけば、その情報がそのままマニュアルになります。わざわざマニュアルを作らなくても、決め事の積み重ねが記録として残っていく。そういう時代になりました。
まとめ ― 維持は性格ではなく「設計」。ただし順序を守る
ここまでを一言でまとめると、片付いた状態を維持できるかどうかは、先生の性格ではなく「設計」で決まります。根性ではなく、仕組みです。
ただし、絶対に守ってほしい順序があります。僕が繰り返し釘を刺していたのはここでした。
「これからかかっちゃダメですよ。片付け終わってからですよ」
定位置を決める・完成形写真を撮るといった維持の仕組みは、片付けが終わってから着手するものです。物が残ったまま定位置管理を始めても、ほぼ全員うまくいきません。まず捨てる、それから設計する。この順番だけは守ってください。
ちなみにこの日、僕はこんな釘も刺しました。アンケートに「頑張って片付ける」と書いたら、「それは今日は何も聞いてなかった、ということですよ」と。維持を気合いや心がけで語り出した時点で、もう設計の話が頭から抜けている、というわけです。
そして、仕組みで維持できた院には、ちゃんと見返りがあります。「片付いてる院はリピート率が上がるので、売上が勝手に上がります。これは本当です」。片付けの維持は、地味に見えて売上に直結する投資なんですね。
自分の院がどの段階にいるか分からない先生は、電話相談で一度見てもらうのがおすすめです。根本からやるのか、段階的にやるのかも含めて、一緒に段取りを組めます。

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