自費移行や改装を考えている先生へ。
治療院の機器や内装は、なぜか青ばかりです。その青が合理的だった時代の事業モデルと、今のあなたの院は、もう違っているかもしれません。この記事では、色の選び方を「今の事業モデル」に合わせる考え方と、改装を経営計画に組み込む発想を書きます。
先日の月例ワークで院内写真を見ていて、僕はふと漏らしました。
「なんでこの業界、ブルーの器具が流行ってるんですかね」
言われてみれば、電気治療器も、機器も、内装も、青が多い。これ、実は理由があるんですが、その理由が「今のあなたの院」にも当てはまるとは限らないんです。

ブルーが選ばれた理由は「効率の場」の論理
なぜ青なのか。僕が紹介したのは、こういう説です。
「青は心を落ち着かせるので、作業のミスが減るから工業製品に取り入れられるべきだ」という話があった、と。ただし、それは1950年代、せいぜい60年代前半の話だそうです。工場のような「作業効率とミス削減」を最優先する場所の色として、青が選ばれた、という説が由来とされています。
ここで大事なのは、僕自身もこれを断定してはいない、ということです。あくまで「そういう説があった」という紹介でした。ポイントは色そのものより、その青が「効率の場」の論理から来ている、という点にあります。
自費では、色の「仕事」が変わる
問題は、治療院が本当に「効率の場」なのか、ということです。
保険中心で回転を上げる院なら、工業の色でも大きな支障はないかもしれません。でも自費は違います。自費は、患者さんの「ここに通いたい」という気持ちで成り立っているからです。
僕はこう言いました。「ブルーだと治療効果は多分上がらないし、リピートがそもそも下がる。通うってハートが失われていくんですから」。物がなくなって蛍光ブルーだけが残った院を、冗談交じりに「ちょっと凶悪犯の地下の解体室みたいな感じ」とまで言いました。要は、お弁当が美味しく見えない色、というわけです。
とはいえ、機器を全部買い替えるのは現実的ではありません。だから応急処置としては、目立たないところに隠す、ベースの色を落ち着いた色にする、カバーをかける。ちなみに、ベースが茶色の院は「すごくいい」と褒めました。

内装は、事業モデルに置き去りにされる
もう一つ、もっと根っこの話があります。
開業したときの内装は、そのときの自分に合わせて作ったはずです。ところが治療の技術は上がり、提供するサービスも少しずつ変わっていきます。同じ仕事をしているように見えて、患者層も提供サービスも、気がつけば大きく変わっているんですよね。
つまり、腕とサービスが進化するほど、開業時の内装やシステムは、今の事業モデルに合わなくなっていくんです。青い機器だらけの内装は、昔の事業モデルの名残かもしれない、ということですね。
定期的な改装を、経営計画に組み込む
この「ズレ」は、放っておくと10年でも気づかないまま進みます。だから僕は、改装をイベントではなく計画として持つことを勧めています。
やり方は段階的でいい。まずはカーテンだけ変える。床を張り替えるならタイミングを合わせる。そしてどこかで、色と配置ごと見直す。実際に、移転や改装で事業モデルに合わせ直した先生たちもいます。特に自費に変える先生は、結局ほとんど全部を変えることになります。
提供サービスが変わったのなら、それに合わせて雰囲気を変える。むしろ、変えないほうが不自然なんですね。
まとめ ― 内装は「開業時の自分」ではなく「今の事業モデル」に合わせる
まとめます。内装や色は、開業したときの自分に合わせるものではありません。今の、そしてこれからの事業モデルに合わせるものです。
院は、長くても10年もすれば中身が変わっています。だとしたら、内装もその前提で、定期的な改装を経営計画に最初から組み込んでおく。これがこの日のオチでした。
とはいえ、いきなり全部を変える必要はありません。根本からやるのか、予算に合わせて段階的にやるのか ― そのあたりの段取りは、電話相談で一緒に組み立てられます。

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