治療院経営ラボ理事の松村です。
2026年の療養費改定で、自費移行に意識が向いた柔整師の先生も非常に多いかと思います。
もはやこの流れは止められない。
2027年7月以降には、保険者がどんどん償還払いの通知も送ってくることでしょうし、2028年の療養費改定では9部位かつ8ヶ月がどのような扱いになるのか、そして療養費の電子請求化の進捗・・・と、まあ正直なところ保険メインで経営している柔道整復師の先生にとっては非常に厳しい流れが続く数年間になるんじゃないかなってのは、もう想像に難くないと思います。
そんな中、自費移行に興味を持たれる柔整師の先生も増えてきました。
実際、自費移行することを目的にラボに入会された先生も何名もいらっしゃいます。
ちなみに去年中に自費移行を目的で入会された先生方は自費移行完了しております。
そんな自費移行への方法ですが、意外に多くの先生が間違ってしまっていることがあります。
真面目に治療に取り組む柔整師の先生が、間違った方法で自費移行に取り組まないように、そして間違ったことを教えるコンサルに引っかからないようにするために、今回は間違った自費移行について書かせていただきたいと思います。
間違い① 美容やダイエット、巻き爪等の治療以外のメニューの導入
もしかしたら驚かれた先生もいらっしゃるかもしれません。
これは、僕自身も一度失敗したことです。
当時は自費移行が目的ではありませんでしたが、この件は後述します。
さて、なぜ間違いなのかを説く前に、今この記事を読まれてる先生方にお聞きしたいことがあります。
「どんな治療家になりたかった(なりたい)のですか?」
と。
そこに、美容はありますか?ダイエットはありますか?巻き爪はありますか?
僕は2月に開業し、4月から耳ツボダイエットをスタートさせました。
元々は膝のOAの方のために、というのもあって導入しましたが、非常に流行りました。
ぶっちゃけ、半年で数千万(1億近く)稼ぎました。
しかし、僕の院は患者さんだけでなくダイエットのクライアントでも溢れかえるようになり、患者さんが減りました。
ブームが去ったときには、減った患者さんを増やさなければならない状況でしたし、ブームの間も「ダイエット屋になるために開業したのか?俺は?」という疑問をずっと抱えたままでした。
また、嫌な思いもたくさんしました。
ダイエットって要は摂取カロリーと消費カロリーの問題。
カロリーを赤字状態にしなきゃ痩せません。
耳に何か貼り付けるだけで痩せるわけではないです。
なのに、来る人来る人、自分では何の努力もしたくない、好きな物を好きなだけ食っていて、それでもなお痩せたいという人ばかり。
ダイエット屋になりたいわけでもなかった僕は、すぐにやめてしまいました。
美容も然り、です。
元々、女性が美しくなって人生が変わるということにモチベーションがあり、それを目指してた人がやる分はいい。
そうじゃないなら手をだすべきではない領域です。
しかも、イケメンで若い柔整師ならばまだ通用しますが、40歳超えた無精髭生やしたオッサンに「美しくなりますよ」などと言われて誰がその美容メニューを受けるでしょうか?
巻き爪の同様です。
別に職業差別、という意味でなく、あなたは他人の爪をいじくるためにわざわざ国家資格を取得したのですか?という話です。
お金のため〝だけ〟のためにやる。
そんな悲しいことはありません。
僕自身も自費移行したときに自分に問いました。
僕はなぜ柔整師に憧れたんだろう、と。
そこにダイエットや美容や巻き爪が入る余地などありませんでした。
それとともに思いました。
磨いてきた技術は、そんなに安いものなのか?と。
講習を受ければすぐに習得できて、すぐに金になるようなダイエットや美容、巻き爪等の価格に負けるのか?と。
答えは〝否〟です。
負けてないでしょう、と。
いや、負けてなるものか、と強く思いました。
間違い② 骨盤矯正や肩甲骨はがし等の流行りに手をだす
グループ院でよくあるメニュー、そして一番流行り廃りのあるものに手を出すということはグループ院と同じ市場で戦わなくてはいけなくなります。
大手グループ院は、スタッフ数の多さ、そして稼働日と稼働時間の多さ(シフト組めるので)、さらに若い爽やかなスタッフが愛想よく揉んでくれる、広告への資金力等、個人院と比較すると圧倒的な戦力です。
大手グループ院と同じ土俵に立つことだけは避けたほうがいいです。
さらに・・・・
例えば骨盤矯正なんぞエビデンスがないことは知れ渡っていますし、肩甲骨はがしなんぞも、元々鎖骨としか連結してないものをどうはがすんだという話です。
最近は、腸はがしだとか○○はがしだとか、なんでもかんでもはがせばいいような風潮にもなっていますが、そもそもどこかが悪くて弱ってる身体に強い刺激を与えるのは、胃炎になった胃に激辛料理を入れるようなものです。
そんなこともわからないレベルの治療家だと思われてしまう、ということにもなります。
間違い③ 自費移行できるようになってから自費移行する
「少しずつ自費の患者さん増やして、自費でもやっていけそうになってから自費移行します」
あたかも計画的で、クレバーな感じがします。
2014年から始めた自費成功アカデミーの頃のセミナーでも、たくさんの先生がそれを言い、そして今も保険でやられています。
もし10年前に自費移行していたら・・・とかわいそうになります。
人間は、自分の力だけでは変われません。
変われる環境に身を置かなければなりません。
僕にしても、修業時代からずっと保険どっぷり、開業しても保険中心、業界団体に入り執行部員にもなり、同業の交友関係も保険ありき、来られる患者さんも保険で安くしてほしい人たち・・・
実は僕、別の記事で書きましたが、開業時に「いつか自費専門の院にする」と言ってたんですね。
でも先述したような環境で、いつのまにかそんなことなど忘れ、保険というぬるま湯に7年もつかってしまっていました。
思い出させてくれたのは開業当初から来られていた患者さんの「先生、おめでとう!」という一言でした。
当時は恥ずかしくて仕方ありませんでした。
間違い④ 交通事故扱いをやめないこと
残念ながら、交通事故患者の多くは無料でマッサージしてもらえて、通院すればするほど慰謝料をもらえると思っている人たちです。
もちろん、本当にお困りの方もいらっしゃいますが、そういうまともな人たちは「交通事故専門」とか謳ってるところにはいきません。
事実、僕の院には自腹で交通事故で怪我をされた方も通院されてます。
「うちは交通事故使えないですよ。どうしても自賠責で・・・という場合は、ご自分で保険会社と交渉し、領収証を出して治療費を補填してもらえるようにするか、くらいですよ」
そうお伝えしますが「別にいいんです、ただよくなりたいだけですし、交通事故専門ってところ行ったけど治りませんでしたし」と言って通院されてます。
1人や2人の話ではありません。
また、交通事故にはもう1つのネガティブな側面があります。
テーマではないので詳しくは書きませんが、僕も一度交通事故に遭ったことがあります。
当時BMWを乗っていたのですが、明らかに相手の車が悪いのに目撃者の警備員のオッサンすら「にいちゃん若いのにええ車乗ってるからな」と言われ、僕のほうが過失割合が高くなり、がめついオバハンは被害者ヅラして月30日も通院しやがりました。
僕、保険会社に言いましたよ。
月に30日、それを数ヶ月も通院して治らないのはおかしすぎるやろ、と。
不正してるか、何か吹き込んでるから調べろ、と。
でも保険会社としてはそれはできない。
今は知りませんが約20年弱前なので、整形外科に受診を促しても「忙しいからいけない」という始末。(月30日接骨院に通院してるのにね)
その接骨院、僕は恨んでますよ。
そうやって、知らない間に恨まれてるんです、交通事故を扱うってことは。
みんながみんな純粋な被害者ではないんですよね。
それとともに、患者さん以外から対価をいただくというその環境を捨てなきゃならない。
結局、交通事故扱いに注力してしまうのは目に見えてるんです。
間違い⑤ 外傷は保険、を残す
本当の捻挫、打撲、挫傷であれば保険使えるんだから、と言って保険を残そうとするその気持ちは少し理解できます。
しかし、それをしてしまうことで、保険で揉んでほしい患者さんは必ず群がってきます。
さらに自費移行して初期は心も弱くなります。
そんなときに保険が使えたら、また置き換え請求と部位転がしの世界に逆戻りしてしまいます。
自費移行するために、まずやるべき2つのこと
多くの先生が嫌がり、避け、できないことですが、絶対に最初にやらなければならないことがあります。
それは・・・・
「いつ保険をやめるかの期限を決めること」
です。
僕の場合は2012年10月に「今年で保険をやめる」と決め、実行しました。
決断という文字は、〝断つことを決める〟と書きます。
何かをやると決めることは、違う何かを捨てることです。
旅行でもそうですよね?
東に行くと決め、東行きの電車に乗るならば、それは西に行くことを捨てたということ。
そして一度東行きの電車に乗れば、それはもう西には向かいません。
人生も同じです。
誰かと結婚を決めたなら、その人以外の人とはもうお付き合いできないわけです。
ゴルフを上手くなる、と決めたら練習の時間を確保するために何か違うことをやめなければいけないのです。
もちろん「明日から保険をやめる」なんて無茶なことはするべきではありません。
ラボでは、その先生の力量に応じて、保険をやめるべき期日のアドバイスをしています。
手技療法の勉強を一切しておらず、かつ保険ですら売上の悪い先生は1年や2年で自費移行はできません。
逆に手技療法の勉強をすごくされていて、保険でも高い売上を出しておられる先生は、半年後に自費移行しても問題ありません。
それらはなかなか自分ではわからないものです。
ですので、ラボでは〝提案〟という形で、期日の目安をお伝えしています。
そしてもう1つ。
先述したように、環境を変えなければいけません。
保険どっぷり柔整師のまわりには、同じ保険どっぷり柔整師が集まります。
そして保険の愚痴を言い、自費にして成功してる同業を罵りながら酒を飲むのです。
そんな環境に身を置いていては、あたかも自費移行が悪であるかのような錯覚を覚えてしまいます。
ちなみに治療院経営ラボでは、最近入会された先生以外全員自費です。
保険を使ってると「ああ、入られたばかりなんですね、頑張ってください」と言われます。
回数券も使わない、値引きチラシもまかない、保険も使わず真っ白な経営をする、そういう先生ばかりの環境です。
そういう環境に身を置いてみてください。
置き換え請求や部位転がしをしている自分が恥ずかしくなります。
「早く自費移行したい!」
そう思えるようになります。
そういう、クリーンな環境に身を置き、切磋琢磨していくことこそが自費移行には必要なのです。
まとめ
今回は自費移行についての間違いと、まず最初に取り組むべきことについて書かせていただきました。
保険どっぷりな先生からすると、非常に厳しいことのようかもしれません。
しかしご安心ください。
ラボでは全員が自費移行に成功しています。
それはどういうことかというと、特別な才能などなくても、自費が当たり前、置き換え請求や部位転がしは不正であるという環境に身を置き、自分を知り、身の丈に応じた期日を設定するからこそ、なのです。
そんな自費移行ですが、代表の作尾先生が11月22日(日)に東京でラボのメソッドの中から最初のほうに取り組むべきワークを盛り込んだ自費移行講座を開催されます。
正直、僕が自費移行する前にこの講座を受けたかった、そんな内容です。
すでに残り4席となっております。
自費の世界に入り、不正のない、家族にも、友人知人にも、誰に対してでも胸をはれる堂々とした接骨院経営をしていきたい先生は、受講してみてください。
https://cmlabo.jp/lp/jihi-tokyo-20261122/
先生の人生が変わるきっかけになるかもしれません。

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