なぜ専門用語だらけの治療院ブログは、最後まで読まれないのか?
この記事の要約 この記事では、専門用語の多い整骨院・鍼灸院のブログが最後まで読まれない理由を解説します。結論は、読み手が内容を理解する前に「読みにくい」と感じて離れてしまうからです。専門用語は使ってかまいません。使ったらその場で言い換え、日常のものにたとえる。これで同じ知識が患者さんに届きます。
「正しいことを書いているのに、読まれている手応えがない」
「専門用語を使わないと、薄い記事になってしまう気がする」
「患者さんへの説明が、どうしても難しくなってしまう」
このブログをご覧の先生に、こうしたお悩みがあるなら、今回の記事がお役に立てるかもしれません。
先に結論をお伝えします。専門用語だらけの記事は、読まれる前に閉じられています。
専門用語は使ったらその場で翻訳し、例え話に置き換える。これだけで、先生の知識がそのまま患者さんに届くようになります。
なぜ、専門用語が並ぶと読むのをやめてしまうのか?
こんにちは、治療院経営ラボ代表の作尾大介です。
令和8年7月24日、ラボの会員の先生に向けて、月次の復習WEB勉強会を開きました。第3回のテーマは「ブログの書き方」です。
当日、先生方にこんな場面を想像していただきました。
プログラマーの方が書いたブログを開いたとします。「HTML」「bash」「ライブラリ」といった言葉が、説明なしにずらりと並んでいる。

私たちは、おそらく読めません。途中で閉じてしまうと思います。
患者さんにとっては、次のような言葉がまさにそれです。
「脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)」
「肩甲挙筋(けんこうきょきん)」
「ローテーターカフ」
私たちが毎日使う言葉でも、患者さんには外国語と変わりません。
読み手は、文章のどこで「読みにくい」と判断しているのか?
人は文章を「読む」前に、まず「感じて」います。

快・不快を判定する扁桃体(へんとうたい。脳の警報装置)は、内容を理解するより先に働きます。
漢字で真っ黒な画面や専門用語の羅列は、「難しそう」と不快に判定されやすいのです。
そうなると、中身がどれだけ正しくても読まれません。
もう一つ、理由があります。人は、自分の頭の中にある知識の枠組みにない言葉を処理できません。
専門用語が伝わらないのは、患者さんの理解力の問題ではありません。翻訳しなかった書き手の問題です。
院内の見た目やにおいも、同じ仕組みで判定されています。
詳しくは「なぜ「見た目」と「におい」が、治療効果とリピート率を決めているのか?」にまとめています。
専門用語は、どう言い換えればいいのか?
使わないのではありません。使ったら、その場で翻訳します。
- 肩甲挙筋 → 首と肩甲骨をつないでいる筋肉
- 仙腸関節の機能不全 → 骨盤の関節の動きが、わずかにずれている状態
- 脊柱管狭窄症 → 背骨の中の神経の通り道が、狭くなっている状態
病名や筋肉の名前には、ふりがなを振ります。
ツボの名前を出すときは、その場所も書き添えます。名前だけでは、どこを押せばいいのかわからないからです。
難しい仕組みは、何にたとえればいいのか?
言い換えても伝わりにくい仕組みは、日常のものにたとえます。治療院経営ラボでは「説明モデル」と呼んでいます。
このやり方は数年前から島田理事によって指導されています。

私がふだん患者さんに使っているたとえを、いくつか紹介します。
- 肩こり → 長いこと放っておいた排水溝。詰まって水はけが悪くなっている
- 股関節が動かない腰痛 → 3人でやる仕事を、2人でこなしている状態
- 体の動きが悪い → 錆びた自転車。油をさせば、また滑らかに動く
- ヘルニア → 背骨の間にあるクッションが、はみ出した状態
- 石灰沈着 → 関節の中に、砂がたまっている状態
医学的な裏づけは残したまま、言葉だけを日常に置き換える。
こうすると、患者さんは納得してくださいます。
反対に、「肩こりとは、肩甲挙筋や僧帽筋が硬くなり、しこりができて……」と長く説明されると、読み手は眠くなってしまいます。
たとえ話は、誰に向けても同じでいいのか?
同じではありません。相手に合わせて変えます。
私は、同じ仕組みでも相手によってたとえを変えています。
家事をされる方には排水溝。車やパソコンがお好きな男性には、エンジンや機械のたとえ。
筋トレをしている若い方には、トレーニングの話。お子さんには、学校の授業やゲームの話です。
ブログで読み手を1人に決めておくと、どのたとえが届くかも決まります。
私が、説明できずに悩んでいたのはどんなことか?
ここで、私の失敗談をお話しします。
私は、モーションパルペーションや整体、微弱電流の施術で、体に反応が起こることはわかっていました。

けれど、なぜそうなるのかを、患者さんが腑に落ちる言葉で説明できませんでした。
施術はできるのに、言葉にできない。それが長いあいだの悩みでした。
だから2019年から、神経学や生理学を学び直しはじめました。学んだことを、患者さんが受け取りやすい言葉に置き換える。その練習の場になったのが、ブログと動画です。
排水溝のたとえも、机の上で考えたものではありません。
患者さんとの会話の中で、少しずつ形になっていったものです。
言い換える力は、院の経営にどう関わるのか?
ブログで専門用語を翻訳し続けていると、施術室での説明も変わります。
言い換えと例え話が、自分の「説明の型」として身についていくからです。

問診で説明がうまくいかない先生ほど、ブログで書き続けてみることをおすすめしています。
ブログを読んで来院された方は、すでに体の仕組みをある程度わかってくださっています。そのぶん、初回の説明がとても楽になります。
まとめ
- 専門用語の羅列は、内容を理解される前に「読みにくい」と判断される
- 伝わらないのは、読み手の理解力ではなく翻訳の問題
- 専門用語は使ってよい。使ったらその場で言い換え、ふりがなを振る
- 難しい仕組みは、日常のものにたとえる(説明モデル)
- たとえは、読み手に合わせて選ぶ
- 翻訳の練習は、施術室での説明力にもつながる
先生がいちばんよく使う専門用語を1つ選んで、患者さん向けのたとえを考えてみませんか?
「知識はあるのに、患者さんにうまく説明できない」
「ブログが専門的になりすぎて、読まれていない」
「自分の施術の良さを、言葉にできていない」
そんな時には、治療院経営ラボのサポートがきっとお役に立てると考えています。

ラボの会員の先生には、読まれる文章のルールを、勉強会で例文とあわせてお伝えしています。
もし、治療院経営ラボに興味のある先生はこちらからお問い合わせください。
最後までブログをご覧いただき、ありがとうございました。あなたの治療技術と患者さんの期待が相乗効果を生み出し、多くの患者さんに愛される治療院となることを心から願っています。
(監修 治療院経営ラボ 代表 柔道整復師・鍼灸師 作尾大介)
治療院経営ラボ
〒662-0913 兵庫県西宮市染殿町3-13 TEL: 0798-20-3340 治療院経営ラボ公式サイト 資料請求はこちら LINEでのお問い合わせ

コメント