値引きに頼らず紹介を増やしたい先生へ。
紹介をお願いする紙と、その人がお友達に渡す紙。この2枚を1枚にまとめようとすると、必ず失敗します。この記事では、2枚に分ける理由と、依頼状に書く8つの流れをそのままお渡しします。
「紹介してください、って書けばいいんじゃないですか」
そのとおりです。 ただ、その一文をどの紙に書くかで、結果が変わるんですよね。
ラボの事業サポート会議で、紹介キャンペーンの案内を作りたい、という相談を受けました。 会員の先生の案件を一つずつ開いて、次の打ち手を決めていく会です。
その先生は、値引きはしたくないとおっしゃいました。 正しい判断です。 値引きで来た方は、値引きがなくなると来なくなりますから。
移転して駐車場が広くなったばかりで、いま紹介をお願いするなら追い風がある。 そういうタイミングでの相談でした。
僕がその場でお伝えしたのは、3つです。 どれも紙を作るときにそのまま使えるので、順番に書きます。
紙を2枚に分けました
まず、紙の役割を分けます。
1枚目は、いつも来てくださっている患者様が受け取る「依頼状」。
2枚目は、その方がお知り合いに手渡す「案内」です。 パンフレットだと思ってください。
この2つ、読む人が違うんです。
依頼状を読むのは、あなたをすでに知っている人。 案内を読むのは、あなたを全く知らない人。
そうなんです。 同じ紙に、この二人を並べて座らせることはできません。
知っている人に「うちの院はこういうところです」と説明しても意味がありませんし、知らない人に「紹介してください」と書いても、いきなり過ぎて伝わりません。
これを1枚の表と裏に詰め込もうとすると、どちらも中途半端になります。
だから、分けざるを得ないんですよね。
案内から、自分語りを消しました
2枚目の案内には、型があります。
「私たち○○整骨院についてご紹介いたします」から始めない。 出発点はここです。
順番はこうなります。
相手が困っていることがある。 僕たちはこれを解決できる。 その理由はこれである。
この三段論法になっていないと、読んだ人は自分に関係のある紙だと思いません。
一つ目の「困っていること」は、具体的に描いてください。
「あなたは腰痛でお悩みではないでしょうか」。 これは占い師の言い方です。 誰にでも当てはまるので、誰の心にも刺さりません。
そうではなく、「朝起きたとき、ベッドから起き上がれないほどの痛み」。 こういう描写を3つか4つ並べます。 読んだ人が「それ、私のことだ」と思う瞬間を作るためです。
二つ目の「解決できる」で、多くの院がつまずきます。
「ボキボキしない、ソフトな施術です」と書いてしまうんですね。 でもこれ、何も言っていないのと同じなんです。 相手はボキボキを気にしていないかもしれません。
書くべきなのは、相手が望んでいて、他ではできないこと。 ご本人が一生つきあうものだと諦めていることが、ここでは解決する。 その落差を、言い切ってください。
「無理なこともあります」は書かないでください。 誠実なように見えて、読んだ人からすると、結局どっちなのかが分からなくなります。 この一文が入るだけで、そこまで積み上げた話が相手に届かなくなるんですよね。
三つ目の理由には、証拠を添えます。 患者様の声、何年で何人を診てきたか、地域での活動。 ここは強いほどいい。
最後に、予約方法と場所を書いて終わりです。
構造としては、ラジオCMの健康食品とまったく同じですよ。 AMラジオをたまに聞いてみてください。 喋っている中身は商品ごとに違いますが、基本的な構造はすべて同じです。
依頼状の流れを、8つに決めました
じゃあ1枚目には何を書くのか、って話ですよね?
依頼状は、次の順番で書きます。 会議の場で、僕がそのまま口述したものです。
- おかげさまで。移転して駐車場も広くなり、紹介しやすくなったとたくさんの方に言っていただいています
- しかし。移転したからといって予約枠が広がるわけではなく、ただでさえ予約が取りにくい状況です
- そこで。できれば患者様のご存じの方から優先してご予約をお受けしたいので、特別優先枠をご用意しました
- ご利用方法は簡単です。お体の不調でお困りのお知り合いに、同封のご案内をお渡しください
- あなたには義務も負担も一切ありません。その方がご利用になるかどうかは、こちらでは問いません
- 私は、地域の肩こりをなくす活動をしています
- この活動に、ぜひご賛同いただければと思います
- 追伸。ご予約の枠は限られています。お知り合いがいらっしゃいましたら、お早めにお渡しいただけましたら幸いです
「おかげさまで」「しかし」「そこで」。 この3つで流れができています。
5番を軽く見ないでください。
紹介をお願いされた方がいちばん気にするのは、「紹介した相手が行かなかったら、自分の顔が立たないのでは」という点です。 先に外してあげると、渡すハードルが一気に下がります。
6番の活動は、ご自身の言葉で構いません。 地域でこれ以上つらい思いをする方を減らしたい、でもいい。 この一文があるかないかで、依頼状が「お願い」から「お誘い」に変わります。
材料は、もう手元にあります
1番の「おかげさまで」は、院ごとに中身が違います。
移転でなくても構いません。 何年続けてこられたこと、新しく入った機械、増えた予約枠。 お客様にとっての良い変化なら、何でも入り口になります。
ブログをたくさん書いてこられた先生なら、ご自身の記事を全部読ませてAIに組み立てさせることもできます。 経営と同じで、ゼロから作るより、あるものを並べ替えるほうが早いですよね。
紹介が増えるかどうかは、紙の設計で決まります
ここまでを一言でまとめます。
紹介が増えるかどうかは、お願いする熱心さでは決まりません。 渡す相手が二人いるのだから、紙も二枚。 知っている人には「お願い」を、知らない人には「あなたの困りごとの話」を。 一枚に混ぜた瞬間に、どちらにも届かなくなります。
値引きをしないと決めた先生ほど、ここで差がつきます。 値引きは紙が下手でも人が動いてしまいますが、紹介は紙の出来がそのまま結果に出ますから。
まず2枚に分けるところから始めてみてください。 分けてしまえば、あとはそれぞれの型に沿って埋めていくだけです。

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